英語を使った仕事に携わってきたものの、通訳ガイド試験合格の必要性を感じなかったことと、三次の「日本史」の勉強におそれをなして、これまでこの試験には挑戦して来ませんでした。が、もしこれから先、転居するようなことがあっても、日本国中どこに行っても 生かせる資格をと考えた時「通訳ガイド試験」が頭に浮かんできました。又、この資格を生かして新たな分野での活動も行いたいという気持ちもわき、受験を思い立ちました。きちんとリズムに乗って勉強するにはやはり専門の学校に通った方が効率がいいと考え、富士アカデミーに入りました。
まず単語問題で出来るだけ高得点を取る必要があるので、富士アカデミーの「時事単語集」を一生懸命覚えました。その他、市販の時事英語の雑誌(テープ付)を使い、時事単語を覚えると共に英作文の練習もしました。また市販の「英語で言えますか」シリーズも目を通しました。
長文読解に関しては、知念先生の精読用英文を必ず徹底的に予習し、どうしても解らない所は?マークをつけて特に授業中によく聞くようにし、又、知念先生にたびたび質問し、先生も丁寧に答えて下さいました。知念先生には、自然な日本語への訳し方、どの程度までなら意訳してもいいかなど、授業の中で沢山教わりました。家では、”The Japan Times Weekly”を購読、又重要な日々のニュースに関しては、インターネットで”The Japan Times”を読みました。たまには「タイム」も読みました。私はやりませんでしたが日・英両方比較できる新聞の社説もいいのではないでしょうか。毎回、授業の間の小テストは集中して問題を解くよい訓練になり、又、小テストのために富士の「単語熟語集」にも目を通しました。
私にとって月一回の模試は本当に有難いものでした。この模試の準備のため毎回富士の「精読用英文」と「時事単語集」を総復習し、市販の「英語で話す〜」シリーズ及び日本事象についての本も少しずつ読んでいきました。なにしろ強制されないとやらない性格なので、この模試がなければダラダラと日々を過ごしていたでしょう。(出席できないときは家で時間を計ってやって見ました。)感謝、感謝です。それにこの模試を受けて来たおかげで本番の試験でもあまりあがらず、助かりました。
富士アカデミーの2次対策テキストはとても役に立ちました。いただくのが8月の終りではなく、もっと早い時期だったらもっとよかったと思いますが・・・というのは、1次の合格発表から2次までの時間が短く、充分に練習が出来なかったような気がします。
2次対策セミナーでは、色々な先生から、数多く教わりました。Mr.Painには「質問を早とちりせずよく聞くこと」Mr.Pierceには「スピードを上げて話すこと」Mr.Duffyには「目立ちなさい!」「思い切りほほえめ!」「物語を話すように!」と的確なアドバイスを頂きました。実際の試験の様に1対1でのQ&Aは緊張感があってよかったと思います。在籍生は無料で八月後半から二次試験まで何回でもクラスに参加できるので、時間が許す限り出席しましたが、家では二次対策テキストとテープレコーダーまたはビデオカメラを前にして、ブツブツ練習しました。テープにテキストのQを入れておきQを聞いたらすぐ答える練習も行いました。
反省点は”日本事象”は冬の間にでも詳しい本を買ってノートに自分で言いやすい様まとめておけば8月、9月にもっと余裕がもてたのではないかということです。日本事象だけでなく、時事問題もポイントをまとめておくことをお勧めします。 ちなみに私の2次試験に出された問題の「能」は、2次対策テキストに詳しく載っていました。又「住基ネット」についても富士アカデミーで頂いた新聞記事を参考にして答えることが出来ました。 平素からこの種の事柄について英語で話す訓練をしておくことが重要だと思います。
まず富士の3次対策テキストで過去門をやってみて、自分の弱点を知ることから始めました。ありました、やはり日本史です。地理はそこそこ点がとれ、一般常識も難しい問題と非常に易しい問題のミックスですがまあまあOK。
まず観光通訳協会の「日本文化・外交小史」を通読、次にもっと詳しく学ぶため「基礎からベスト日本史」を使用、と同時に3次テキストの日本史重要事項を覚えました。日本史は細かいことまで出ます。
地理は中学入試用の薄い問題集を買って来て基礎的な事項を再確認。又、日本観光通訳協会の「観光日本地理」を読みました。それと重要な国立公園、国定公園は3次テキストを読みながら白地図に書き込み、丸暗記しました。
一般常識は、3次テキストの「経済データ」を暗記。今年の問題は、今までとは少し傾向が違っていた様です。過去一年間の海外の出来事にも平素から関心を持ってメモしておくといいと思います。
1次用には、やはり単語力(時事単語も含む)と読解力、英作文力、文法力をつけることだと思います。英文を読みながら、疑問に思った点は辞書をひく、文法書を見る等かなり徹底的に読解力をつけていくといいと思います。英作文も、やはり、平素から練習しておく必要があると思います。又、自由英作文に関しては、日本のことを色々知っておかないと答えられませんので、知識を増やすことが大切だと思います。英語自体は文法的に正しければ、やさしい英語でいいような気がしますが、言いたいことを明確にし、話をわかりやすく展開させていくことも重要だと思います。
2次については、私の昨年の経験から言いますと、質問の答えがわからなければ、無理に正確な答えを考え込んでひねり出そうとしないで、わかる範囲のことを答えればいいのではないかと思います。昨年の私のケースですが、「東京で3LDKの家を買うとしたらいくらですか」という質問に対して、もし東京の価格がわからなければ自分の家の近所の家の価格をあげて、「東京から〜分位離れていてこれ位なので、これの倍位すると思う」というような答えでも、いいのではないかと思います。
勿論、きちんと答えられるのが一番ですが・・・。私は、「あーわからない」と思うと急にドキドキし、挙句に「東京といっても広いのでどの辺りですか。」とますます泥沼に陥るようなことをきき返し、「中央部のいい所です」と言われ、絶体絶命!目は宙に浮いてアイコンタクトをはずし本当にひどい目にあいました。ですから、今年は、「アイコンタクトをしっかり!」をまず第一に、次に誰にも見せたことのない笑顔を見せる!」「できるだけ強烈な印象を与える」ことを念頭におき二次に臨みました。
最後に、日本事象に関しては、比較できるものは類似点と相違点を考えておくと役に立つと思います。例えば、能と狂言、合気道と空手・柔道、日本の生け花と西洋のもの等。話に詰まった時使えます。
毎月一回の模試により、勉強のリズムが出来、実際の試験でも2時間でどの程度の速さで問題を解いていけばよいか身についており、大助かりでした。又、翻訳の仕方も平素知念先生に教えて頂いており、英作文や「外国人がこう尋ねてきたらどう答えますか」式の問題も模試でコツがつかめました。又実際の試験の単語問題に模試でやったのと同じ物がでてきて驚きました。
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