私が英語を勉強し始めたきっかけは、大学3年の時に大学のプログラムで夏休みにアメリカのオレゴン州に1ヶ月ホームステイをしたことです。当時は英語が話せるようになりたいという思いはありましたが、異文化交流には特に興味はありませんでした。そんな私にとってそこでの1ヶ月間の経験はカルチャーショックで、また言葉が通じないはがゆさというものを実感し、なんとかもっと英語を上達させ相手の国のことが知りたいと思うようになり、アルバイトで学費を稼いで、いわゆる英会話学校に通いました。最初は本当に初心者でしたので、上達が目に見えて分かり、英語を学ぶことが楽しくて仕方がありませんでした。
就職後も英会話だけは続け、外国人の友達ができるようになり、日本語教師の資格も取得しました。そうやって常に異国の文化に触れる機会がある度に、自分の国である日本という国について考えるようになりました。実は、自分の国のことを何も知らないことを本当に恥ずかしく思いました。
就職して以来何度もあきらめた渡米でしたが、28歳の時に「今やらなくては後悔する。」という思いにかられ、インターンシッププログラムに参加し、アシスタントの日本語教師として現地の中学校で日本語クラスのサポート及び、日本文化の紹介を行いました。悪戦苦闘の毎日ではありましたが、そこでの経験はかけがえのないもので、日本という国を紹介する仕事ができたらという気持ちが生まれました。
帰国して数年後もこの気持ちは消えず、そこでみつけたのが通訳ガイド試験でした。日本にいながらにして海外の方と接触ができ、自分の大好きな日本を紹介できるなんて、まさにうってつけの仕事だと思い、試験に向けて勉強のため富士に入学したのが2001年4月のことでした。
( 英語 )
試験の詳細を全く知らないうちに富士の対策クラスに入ることになり、最初に配られた時事単語集・単語集は当時2割弱ぐらいしか知りませんでした。外国人の友人も多くなんとなくは話せるつもりでいたのですが、試験に対応できる英語力には程遠いものでした。
とにかくコツコツやるしかないと思い、毎回の範囲をなんとか暗記するように努め、月1度の単語コンテストでは、富士に通学した3年間、毎月”粗品”を頂くことができました。結局、繰り返し暗記をやったものの、合格した今でも全て覚えきれたわけではありませんでしたが、汚れたテキストを見ると「がんばったな〜」という気持ちから自信につながりました。
特に時事単語に関しては、直前の2ヶ月間に過去3年分の模試に出題されたものと、時事単語集のテキストの復習を行いました。やったことがあるにもかかわらず、もし得点できなければとても悔しい思いをすると思ったからです。そのおかげか、本試験ではスペルミスが1つあった以外は全て回答できました。この時事単語を覚えたことによって、試験にだけでなく、日常的に英字新聞を読む時などにも大変役に立ちますので、ぜひがんばって覚えていただくことをお勧めします。
重要な翻訳問題に関しては、最初はとてもきつかったのですが、必ず予習をして授業にのぞみました。私の場合、文章の構造の理解力も不足していた上に、日本語の語彙力にも問題があり、毎回先生の模範和訳にはとても感心させられました。時間をかけて、数多くの文章をこなしていくうちに似たような表現に遭遇し、先生の訳を真似することで少しずつ自分のものにできたと思います。また毎回の小テストは、精読用の英文よりもより実際の試験レベルに近いもので、いい訓練になったと思います。また内容もタイムリーなもので、一般常識的な知識を増やすのにも役に立ちました。時間がある限り復習をされると、英文和訳の力がついてくると思います。
私は4度目の挑戦でようやく合格できた身ですので、偉そうなことは言えませんが「Never give up」「継続は力なり」が合格の秘訣だと思います。2001年4月に富士に入学して以来、公私共にいろんなことがおき、体調を崩したりしたことも何度もありました。その度に「あきらめたほうがいいのかな・・・」と何度もくじけそうになりました。そんな時、友人の一人が「成功した人はあきらめなかった人なんだって。」と私に言ってくれました。この一言が私を勇気付け「あきらめたら負け」だと思い直し、ようやく合格を手にすることができました。また大変励みとなったのは、同じ目標に向かってがんばっている素晴らしい仲間に出会えたことだと思います。みなさん私とは比べ物にもならないくらい能力の高い方ばかりで、落ち込む場面も多くありましたが、不安な気持ちはみな同じなのだということが分かりお互いに励ましあい、情報交換をしながらがんばってきたことは、本当に私にとって宝となりました。長丁場になりがちの試験勉強ですので、ぜひよき仲間を見つけられるといいと思います。私を常に励ましてくださったみなさんにお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。
富士のお勧めの点といえば、なんと言ってもやはり知念先生のお人柄でしょう。いつも生徒側の立場に立った優しいアドバイスは、本当に心の支えとなりました。本当に感謝しております。
また振替自由の授業形態は、働いている私にとっては自分の予定に合わせて出席することができ、とてもありがたかったです。このシステムのおかげで、ほとんど授業を欠席しなくて済んだと思います。
また毎月の模試、実際の試験よりずっと問題量が多く、いつも時間が足りなくなりましたが、その分本番の試験で慌てずに済みました。また、私はあまり成績優秀者に名前が載ることはありませんでしたが、たまに自分の名前が載るとこれもとても励みになりました。
最後にお世話になった知念先生、私を励ましてくださったみなさん、本当にありがとうございました。今後はガイドという夢を実現すべく、がんばりたいと思います。
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