大学在学中にボストンの女子高生がホームステイに来たのをきっかけに、英語を自由に話せれば知らなかった世界のことを知る機会が増えるんだ、と強く思うようになりました。大学在学中から3年間、英語専門の学校で英語講師をしていましたが、心のどこかで我が家にホームステイしたアメリカの女の子や先生に、自分の国の文化を紹介し、また自分の知らなかったことを教えてもらった時の興奮や楽しさを覚えていて、通訳ガイドという職業を知ったときは、いつかはこの職業に就きたい、と強く思うようになりました。一年間富士の通信講座を受講しましたが、仕事も忙しくついつい提出物や小テストなどを溜め込んでしまっていたし、肝心の試験も結局日程の都合上受けられませんでした。このままでは何十年かかるかわからない、と思い、なんとしても半年で受かると心に決め、通学コースに切り替えました。やはり週に一回通学することで、勉強にリズムができ、試験前まで没頭することができました。
■一次試験英語攻略法
富士の英語教材は、エコノミストやタイムなど読み応えのある長文が多く、予習する時間制限を設けることで読む速度が上がっていくのが実感できました。よく知念先生が忘れた以上に覚えればよいと仰っていましたが、その言葉を胸に、富士の教材だけで目に付く英文のものは何でも(ロードオブザリングやダヴィンチコードからニューヨークタイムズなどの英字新聞まで)読むようにしました。その際知らなかった単語は富士の単語帳の余白にどんどん書き込み、出かけるときの電車の中で暗記するようにしました。時事単語集は特に最後まで全部覚えましたが、実際の試験では何が出るのか予想もつかず、試験前は不安な日々を過ごしました。とにかく早い段階で富士の単語集をある程度頭に入れ、あとは英語の日本に関する本やガイドブックなど少しでも日本に関する記述があればその都度単語帳などに書き込んで頻繁に読み返すのが良いと思います。
■一次試験社会科攻略法
私は中学生のころから日本地理や歴史はあまり得意科目ではなく、試験勉強を始めた時点では都道府県すら危うい状態でした。とにかくまずは富士の地図帳を丸暗記し、試験前まで忘れないように定期的にチェックしました。歴史は山川の教科書で復習した後は、高校受験用の暗記本を一冊購入し、試験前の確認に活用しました。社会科の模擬試験はかなり難しい内容でしたが、試験を受ける度に「まだまだ覚えることがたくさんある」と自分を追い込むきっかけにもなりました。富士の教材は必要最低限の知識が無駄なくわかりやすくまとまっています。ですが実際の通訳案内士試験では、まるでミリオネアの750万円問題であるかのようなマニアックな問題も出題されました。試験前日まで、「これで十分」とは決して思わず、新聞から雑誌、本まで幅広く読む必要があると思います。まずは自分が興味の持てるジャンルからでもかまわないと思います。実際私はきれいな写真付きの旅行ガイドや雑誌などを読んで主な観光地を覚えました。
2次試験は1次の結果がわかってから何週間もない為、絶対に受かっているはずと信じ一次試験終了後から対策を練る必要があると思います。日本にいる以上は、仕事で英語を使っている方はともかく、日常で英語を話す機会は少ないと思います。できる限り二次対策セミナーに出席し、英語でものを考え話す機会を得ることが一番有効だと思います。富士の2次対策では「そんなの日本語でも答えられない」というような問いかけに英語で答えなければならず、かなり頭を絞りました。でもセミナーに出席し、講師の方の回答例や他の生徒さんの返答を聞いていて、日を追うごとにあせらず自分の考えを発言できるようになりました。勉強に疲れたときは映画のDVDを見たりしていました。自分が登場人物になった気分で一緒に頭の中でしゃべっていると、考えたことを英語でしゃべりやすくなりますよ。
通訳案内士の試験に合格するのに必要なことは、まず常に「自分はまだまだ行ける」と信じて妥協をしないこと。でも体調を壊すほどひたすら勉強に打ち込んでいると、どこかでスランプが来てしまい、結局は時間を無駄にしてしまうと思います。 自分の体調や勉強のペースを早い段階でつかみ、効率よく時間を使うことが大切だと思います。私の場合有効だったのは、勉強に身の入らない時は無理に暗記しようとせず、楽しむことです。ただ、英語の本を読む、英語の映画を見る、きれいな日本の観光地の写真を眺める、ガイドブックを読み旅行した気分になる、など、試験の為になる楽しみを取り入れると、「遊んでしまった」という罪悪感やあせりも少し軽いのではないでしょうか。何が出題されるかわからない、年一回の試験の為に何ヶ月もかけて勉強するのは、決して簡単なことではありません。でも富士に通い、授業を受ければ、一人で目標に向かって頑張るよりも精神的に前向きに頑張れると思います。向上心を持って、楽しみながら勉強して下さい!
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