通訳ガイド当校合格者桝田 尚子さん
2006年11月開講受講生
2007年度通訳ガイド試験当校合格者

<自己紹介>

30歳を過ぎて再就職した会社に勤めて数年たった頃、ただ業務をこなしているだけでこれでいいのかと自分の生活に疑問を持ちはじめ、何か目標を持とうと思うようになりました。自分に何ができるか考えていたそんな時NHKの英会話の教本の特集記事で通訳ガイド試験のことを知りました。もちろんガイド試験は私にとっては雲の上の存在でしたが、話すことは苦手でも中学時代から英語は好きだったので大学では英文科、旅行が趣味で学生時代から地理や歴史もきらいではなかったので、同じく雲の上の存在の英検1級やTOEICでハイスコアを目指すよりも自分に向いていると思ったのです。また英語圏ではありませんが、1994年、95年と海外で生活しいろいろな国の人々と出会い異文化交流の楽しさを知る機会があり、その時出会った香港の友人と今でもお互いの国を毎年交互に行き来し、温泉好きの彼女を毎回違う温泉に案内してもっと喜んでもらえないか考えたりするうちに、通訳ガイドという職業に興味を持つようになったこともきっかけとなりました。そこで職場から一番近い富士通訳アカデミーの説明会に参加し、先生や学校の雰囲気が良かったので即申込み週1回通学することにしました。結局2004年11月から3年間富士通訳ガイドアカデミーのお世話になりました。

1.1次試験英語対策

私は英文和訳が一番苦手だったので、精読用英文は大変ためになりました。とにかくどんなに忙しくても予習だけは必ずするように心がけました。私には難しいものばかりで訳すのには大変苦労しましたが、解説を聞いてこんな風に訳すのかと“目からうろこ”の授業が多々ありました。精読用英文はもちろん、小テストなど新しい単語に関しては単語ノートを作り、時事単語に関しては、普段の生活で気になった言葉をこれは英語で何というのだっけと心に留めておくようにしました。また、必須単語・熟語集は通勤電車の中で覚えるようにしましたが、朝覚えても帰りには忘れていたりして、再度覚える、ただその繰り返しでとても時間がかかりました。しかし言い訳になってしまいますが、途中から仕事のボリュームと責任が増え、授業も遅刻が続き土曜日出勤などで通学することが困難になり、通学はもちろん勉強自体が苦痛になってしまいました。こんな状態で05年、06年は当然のことながら1次で不合格となりました。07年はどうしようか迷いましたが、社会科免除となったのでもう1年通信で続けてみることにしました。

2.1次試験社会科対策

社会科はすべてテキストと模試、過去の問題で勉強しました。地理はテキストと白地図を照らし合わせて覚え、歴史はテキストにある重要なポイントと、その内容が載っている教科書の項目をひたすら読みました。日本史の年号などは英単語同様覚えてもすぐ忘れたりしましたが、模試などで出てきてまたすぐ覚えての繰り返しでした。一般常識に関しては普段から新聞をよく読む習慣をつけ、なるべくニュース番組を見るようにしました。私の場合英語でとても苦労したので、社会科はいい気分転換となりスムーズに勉強できたように思います。社会科は2006年に合格したので2007年は英語だけに集中することができました。

3.2次試験対策

これが私にとっては最難関でした。まさか1次試験に受かっていると思っていなかったので正直2次対策は何も準備していませんでした。2次試験まで2週間という状況で最初の週の前半に2度2次対策セミナーに出席したのですが、あまりにも自分の能力の低さに愕然としました。だいたい日本語でも意見がうまく言えないのに英語ではなおさら言えるわけがありません。ちょうど3連休があったので、WEBSITEに載っていた過去の2次試験の質問事項に自分の意見をまとめたノートをつくり、次に音読し、さらにメモを見ないで意見を述べる練習を行いました。結局セミナーには4回しか参加できませんでしたが、他の皆さんの意見やお話は大変参考になりました。セミプライベートレッスンは土曜日しか都合がつかないので申し込んでもキャンセル待ちで、結局受講することはありませんでした。試験会場が家から近く集合が夕方だったので、当日は朝から出かける直前の3時過ぎギリギリまで、自分のノートを中心にぶつぶつ呟いていました。

4.これから受験される方へのアドバイス

これから受験される方へのアドバイス 私は数回目の受験でやっと合格し、それも合格した年は免除科目もあり合格率が高かったから合格できたのでえらそうなことは言えないのですが、あまり深刻に構えず勉強の内容を楽しむことが大切だと思いました。和訳とか要約とか文章に苦しみながら取り組むことが多かったですが、最後に意味がわかって読み返してみると案外面白いコンテンツだったりしたことがしばしばありました。また久々に日本史を読みなおして、若い頃はあまり興味がわかなかった幕末の辺に興味を持ったりして新しい発見がありました。それと最後にやはり1次試験は1日にわたるものですし、2次試験は寒い時期なので、結局は集中力と体力がものをいうと思うので、乗り越えられるよう健康管理と体力づくりも重要だと思いました。

5.富士のよかったところ

まず授業の振替ができること、そして2次対策セミナーが無料ということが一番だと思います。それから教材を含め先生方のいき届いた授業内容がとても良かったですし、受付のスタッフの皆さんもとても親切でした。また連絡事項や案内などのプリントにさりげなく書かれている知念先生の言葉にも励まされました。最後は余談ですが、都心の真ん中にあるというロケーションには助かりました。というのは2、3年前の土曜日授業中に震度4くらいの地震があり、帰りは地下鉄もJRもすべて止まってお手上げのことがあったからです。四谷から新宿までてくてく歩き、ようやく家にたどりつけたことが良い思い出です。