通訳ガイド当校合格者長井 江美子さん
2006年11月開講受講生
2007年度通訳ガイド試験当校合格者

<自己紹介>

学生時代は英語を特に勉強したわけではないのですが、新卒で入社した会社が面白くなく、2年で辞めてイギリスへ行くことにしました。かつて数週間、語学留学をしたというだけでイギリスを選び、憧れだけで行ってしまった感じです。一応、帰国後にどんな仕事をしたいかを考え、マーケティングと観光学を専攻しました。しかし、日本であまり英語の準備をせずに渡英してしまったため、イギリスでは、最初から最後まで英語に苦労しっぱなしでした。帰国後、いくつかの職場を渡り歩きました。観光学を学んできたこともあり、インバウンド観光の調査研究をする仕事につくこともできましたが、どの職場も半年と持たず、結局転職を数回繰り返した結果、わかったのは「私はどこの会社へ行こうと、会社という組織で働けない人間」という事実でした。そうはいっても、周りの人は「なぜ、留学してきたのに働いていないの?もったいない」という風に見ます。私はいつの間にかイギリスへ行っていたことを隠すようになりました。そんなある日、新聞で都内の美術館がボランティアガイドスタッフを募集していることを知りました。昔から話すことが大好きで、子供のときから「おしゃべりえみちゃん」と言われていた私。美術には興味がなかったもののガイドをしてみたい気持ちから応募し、採用していただきました。ガイドを始めて、次第に美術作品への思い入れも強くなっていきましたが、それより何より、「お客さまと一緒に作品を鑑賞し、お話をする」のはなんて楽しいのだろう、また自分で言うのもなんですが、こんなに私に向いていることがあるなんて!とすっかり夢中になりました。通訳ガイド資格については以前から知っていましたが、難しいと聞くし私が合格できるわけがないと思い込んでいました。でも、大好きな観光+英語+ガイド=最高!!の図式が私の頭の中に出来上がって離れなくなり、気づけば富士通訳アカデミーに通うようになっていました。

1.1次試験英語対策

まず、はじめに合格された方の合格体験談を蛍光ペン片手に読ませていただきました。英語も社会科目も、合格された方の効果的な勉強法を知り、うまく取り入れることが合格への近道だと思ったからです。実際、多くの方がどのようにして単熟語を覚えたか、また社会科目については富士の教材にどのような本をプラスして暗記されたのか、など書いていらっしゃり、すごく参考になります。 <単熟語集>授業の最初に単語チェックがありますが、単語集の中で覚えていない範囲ができると次から次へと覚えてない部分が広がっていく気がしたので、毎回きっちり覚えて授業に臨むようにしました。前日までに時間がなく、覚えられなかったときは授業日の朝、8時過ぎに四谷に着き、カフェで集中して覚えたりもしました。コーヒー好きなので、このカフェ学習も実は授業前の楽しみだったのです。単熟語集の単語は恥ずかしながら、ほとんどがはじめて見るものでしたので、電子辞書でその単語をひき、そこに書かれている例文を赤ペンで単語帳に書き込みました。例文で覚えるほうが単語の意味や使い方が頭に入りやすかったからです。<時事単語集>時事単語の方が単熟語よりも覚えやすい上に、一度覚えると忘れにくかったので、授業の範囲だけでなく、どんどん覚えるようにしました。また、1次試験直前にいただいたプリント「日本文化用語集」は、時事単語集のあいているページに貼って覚えましたが、実際の試験ではこのプリントの単語がたくさん出題されていたのでとても感謝しています。<精読用英文>タイムやエコノミストの英文はやはり難しく、「自分でも意味がわからない」と思いながらも何とか訳して、授業に出るようにしました。授業では知念先生の訳を聞き、日本語ってそういう言い回しもあったなあ・・・と毎回、感心していました。先生のようなこなれた訳文は最後まで作れませんでしたが、先生ならこういう感じで訳されるかも!と思いながら訳文を作って授業に行き、授業で先生がおっしゃった訳と自分の訳が似ているとうれしかったです。精読用英文のプリントは毎回、ノートの左ページに貼り、すぐ右のページから訳文を1行ずつあけて書いていきました。授業中、よりよい訳を赤ペンで自分の訳文の下に書き込み、さらに授業後にいただく全訳のプリントを自分の訳の次ページに貼りました。これで授業1回分です。毎月の模擬試験前に復習がしやすいよう、プリントナンバーと授業日付を書いたインデックスシールをノートに貼って工夫しました。精読用英文に出てくる単熟語は市販の単語帳に毎回、書き込んでいましたが、結局そこまで覚える余裕はありませんでした。<小テスト・英作文>精読用英文同様、小テスト用と英作文用のノートをそれぞれ作り、毎回授業後に切り貼りしました。小テストの英文の長さや訳をつける部分が実際の試験に似ていると思ったので、模擬試験前、1次試験前に見直しました。英作文では3種類の解答例から使える言い回しを抜き出し、ノートに赤ペンで記入。1次試験直前にいただいた「英作文演習」プリントからは、さまざまな英語表現、語句を知ることができました。<模擬試験>通訳ガイド試験の過去問を見たことがなかったため、1月にはじめて模擬試験を受けたときには、答案用紙に何をどう書けばいいの?と大ショック!でしたが、その後、富士の模擬試験はガイド試験の最新の出題パターンを踏まえて作成されていることがわかりました。こうしてガイド試験のいわばリハーサルを毎月させてもらえるなら、少しでもいい点数が取れるようにがんばろうと思うようになりました。特にご褒美の図書カードがいただけたときは、とてもうれしかったです。<単語コンテスト>毎月の模擬試験のすぐ後に単語コンテストでしたので、試験前に覚えた単語をもう一度、確実に覚えなおす、いい機会になったと思います。70点以上だと文房具をいただけるため、コンテストの朝から「今日は何をいただこう?」と図々しくも楽しみにしていました。

2.1次試験社会科対策

3科目のうち、一番時間をかけたのは日本史です。大学受験をしていない私の「歴史」学習は中学レベルで止まっていました。山川の教科書を読む気力もわかず、書店で「詳説日本史 要点整理ノート 日本史B 新課程用」(山川出版社)を購入しました。これは教科書の内容がわかりやすくまとめてあり、重要語句などを空欄に書き込んで勉強できるようになっています。まず教科書の該当部分を読みながら、赤ペンで重要語句や人物名などを記入してこの「要点整理ノート」を完成させました。その後、このノートをなんと分解し、全ページをA4サイズの紙に貼り、ジャンル別(文化、政治、社会・経済、外交)に分けました。そして左にパンチで2つ穴をあけ、リングを通し、通学時に「今日は“外交”を電車内で見よう」と持っていったりしました。また、以前富士で合格された方が体験談で勧めていらっしゃった「新詳 日本史」(浜島書店)も図や写真(仏像、工芸品、絵画など)が豊富なので、特に文化史を勉強するときに役立ちました。ここまで書くとかなり勉強がはかどったようですが、実際は時代の大きな流れが頭に入っていなかったからか、7月に入ってもなかなか暗記ができませんでした。焦っていたときにクラスメートの方が勧めてくださったのが「7日間で基礎から学びなおすカリスマ先生の日本史」(PHP研究所)でした。7月の時点で「基礎から学ぶ」ってつらいなぁと思いながら読みはじめましたが、さらっと読んだだけなのに日本史の流れが見えてきた気がしたのです!この本はもっと早い時期に読むべき本として、オススメです。結局一次試験まではときどきこの本に立ち戻りながら、「要点整理ノート」で各項目を頭に叩き込むことができました。ちなみに同じく7月、山川の教科書が任天堂DSのソフトとして発売されたと知り、焦っていた私は迷わず購入。母からDS本体を借りてやり始めました・・・が、大学受験用ということもあり、ガイド試験には出なそうな細かい内容がたくさん。DSソフトの問題を解けば解くほど答えられず自信を失い、結局あまり使いませんでした。日本地理はまず、富士の白地図を何枚もコピーして、富士のテキストに書かれている内容(国立・国定公園の特徴など)をそこに赤ペンで書き込みました。温泉、川、山、半島などについてはインターネット(特にウィキペディア)でそれぞれの特徴を調べて(大うなぎの池田湖など)、白地図コピーに記入しました。地図は学生のときのものだと情報が古く、見づらかったので、「今がわかる時代がわかる日本地図2007年版」(成美堂出版)を使い、観光名所などに蛍光ペンで印をつけ、位置を確認しました。一般常識は、普段からあまり新聞を読まないため、最後まで不安でした。図書館で「新聞ダイジェスト」を借り、「最新時事用語の解説」「試験に出そうな時事問題」といったページをコピーしましたが、コピーだけで終わってしまいました。結局、授業で配布してくださった一般常識経済統計プリントのデータをしっかり頭に入れ、またテレビで時事ネタを扱った情報番組を見たりすることくらいしかできませんでした。

3.2次試験対策

<直前2次対策クラス> 1次試験後、すぐに2次対策が始まりましたが初回、他の方が活発に意見を発表し、また先生の質問に何かしら答えていらっしゃるのを見て、衝撃を受けました。1次試験に受かることしか頭になかった私は、前年11月に入学してからというもの、2次試験の準備なんて考えもしなかったのです。先生の英語も私は早口に感じ、質問すら聞き取れない始末でした。2次対策には1次試験前から、遅くても4月から出席したほうが後で焦らなくていいと思います。<2次対策集中セミナー> 毎日のように2次対策集中セミナーに出席し、この質問にはこういう内容について触れて答えるといい、ということを日替わりのテーマごとに学びました。毎日、同じクラスメートの方々と顔を合わせているうちに「あと○○日、がんばってみんなで合格しようよ!」というような連帯感ができて、いわば「青春」のような2週間弱でした。<セミプライベートクラス>2次対策では「今日は先生と一言も話さずに授業が終わった」ということが何回かありましたが、このクラスでは先生が一人一人と面接練習をしてくださるので、緊張感を持って臨むことができました。他の方の質問に対する答え方も参考になりました。ただ、私は1次合格を知ったのが発表日の夜9時くらいだったため、すでにセミプライベートクラスは満席が多く、予約をとるのが大変でした。早めのお申し込みをオススメします!!<先輩の2次レポート活用法>先輩のレポートから、前年度の面接では、時事問題(経済、政治など)よりも日本の観光や文化的なものについてよく聞かれたと知りました。そこで小さめのノートを用意し、オススメの「国立公園」について聞かれたらこれを言う、「春夏秋冬それぞれの観光スポット」ならここを挙げる、など項目を設定し、1項目1~2ページで書き出しました。例えばオススメの「温泉」について聞かれたら、行ったことのある「城崎温泉」「山形蔵王温泉」「渋温泉」を挙げようと決め、インターネットでそれらの温泉の英語で書かれた情報を集めました。「ハイキング」なら「尾瀬」「高尾山」、私の住む千葉県なら「成田山」「佐原地区」という感じです。JNTOのサイトはもちろん、japan-guide.com(http://www.japan-guide.com)は歴史から観光地についてまで幅広い日本情報をカバーしているので、とても役立ちました。ちなみに実際の2次面接では、最初の質問が事前に想定していた温泉についてでしたので、城崎と蔵王温泉がいかに素敵なのか熱く話すことができました。

4.これから受験される方へのアドバイス

富士の教材を使って、予習復習を続けながら毎月の試験を受ける・・・この繰り返しで実力は着実についていきます!試験範囲はない試験なので、試験が近づくにつれて私は「あれもやってない、これも・・・」と不安になりましたが、試験日まで富士の教材の復習をしっかりすれば、できうる準備はしたといっても過言ではないのだと思います。合格した今ようやく、ずっと心の中で温めていた観光への思い、英語、そしてお客さまにガイドをするということが、私の人生の中で一つにかみ合って来たと感じています。もちろん、素敵なガイドになるにはこれからの努力が肝心ですが、合格できたことでまずは、今までの留学コンプレックスがなくなり、ちょっぴり自信がついた気がします。試験に向けて勉強した結果、ガイド資格だけでなく自信や達成感が得られるのはすばらしいことですよね!お仕事をしたり、家事をしたりしながら勉強を続けるのは大変なことだと思いますが、ときには私の大好きなカフェ学習や授業の帰りにおいしいものを食べたりして楽しみながら、がんばってください。

5.富士のよかったところ

精読用英文、小テストとレベルの高い教材は富士ならではだと思います。また、アットホームな雰囲気で、どの先生にも質問をしやすく、またクラスメートのみなさんとも励ましあいながら勉強を続けることができました。知念先生が配ってくださった「受験の心構え」や「受験生への励ましの言葉」プリントは、そのお言葉に先生のお人柄がにじみ出ていて、1次、2次とも試験前日に読み返しました。直前の不安な気持ちを抑えることができ、感謝しています。富士に通わなくなってから数ヶ月がたちますが、卒業後も先生やスタッフの方々とおしゃべりをしに行きたいと思えるような、あたたかい学校です。