通訳ガイド当校合格者多賀 万希子さん
2007年4月開講受講生
2007年度通訳ガイド試験当校合格者

<自己紹介>

大学卒業後、イギリスに2年間留学し、大学院で芸術史を学びました。その間に気が付いたのは、日本の文化や歴史をよく知らないまま海外に来てしまったな…、ということでした。クラスメイトやフラットメイトに日本のことを訊ねられても、分からなかったり、的確に表現できなかったりしたので、もどかしさを感じたことも多々ありました。日本を離れて初めて、日本のことをもっと知りたい、と思うようになったのです。恥ずかしながら、私はこの時まだ「通訳ガイド」という資格の存在を知りませんでした。帰国後、ミュージアム関係の職に就き、東京で国際会議が開催された折に外国人ゲストの方々をアテンドした時、自分が海外に出ることだけではなく、日本に海外からのお客様を迎えることも十分に国際的で重要な役割だ、と実感しました。漠然と「こんな仕事ができたらいいな」と思いながら、JAPAN TIMESのムック、「通訳・翻訳キャリアガイド2007」のページを繰っていた時、「通訳ガイド」という職業の説明と富士通訳ガイドアカデミーの記事を見つけました。これだ!という直感を信じて早速資料を請求。のちに入学を決意しました。

1.1次試験英語対策

英語の勉強は精読用英文の予習、復習。そして毎週ノルマになっている範囲の単語・熟語の暗記を徹底しました。また、小テストと模擬試験のReviewノートを作成し、知らなかった単語や間違えた部分を書き出して復習に努めました。教材に関しては富士以外のものには脇見をせず、とにかく課題の予習と復習に集中しました。精読英文は必ず全文和訳をノートに書いて予習しました。実際に「書いてみる」のがポイントだと思います。頭の中ではなんとなく理解できる文章も、いざ訳を書いてみると、訳する順序などにも配慮する必要があるので、思った以上に難しいものです。自分の文章はぎこちない訳でしたが、知念先生の解説は小慣れた、自然な日本語訳なので、いつも唸らされました。また、単語をひとつでも多く覚えることが、英文理解のカギとなり、リーディングのスピード向上につながります。時間の都合上、ブルーの単熟語集を終わらせることはできませんでしたが、「時事単語」の方は、最後まで暗記し、9月の試験に備えました。単語はカードに書き込み、通勤中の電車の中や細切れの時間も利用して覚えるようにしました。当然ながら、本番の試験は記述式です。私は普段パソコンを使うことに慣れてしまっていたので、ライティングのスピードも遅く、正しいスペリングも身に付いていなかったので、とにかく手を動かして、手で覚えることを心がけました。「日本文化用語集」と「長文英訳集」のプリントは非常に役に立ちました。英訳の文章も、やはり最初は自分なりに書いてみて、後で解答と突合わせてみるのがよいトレーニング方法だと思います。その他は、Japan Times Weeklyを読む、「毎日1分!英字新聞」のメーリングリストに入り、毎日配信されるコンパクトな英文を読む、好きなペーパーバックの小説を読む、など意識して英語の文章に触れるようにしました。

2.1次試験社会科対策

地理:社会科3科目の中で、地理は一番好きな科目でしたが、国立・国定公園の名前や、それぞれの地理的特徴、名勝地などは知らなかったので、テキストと白地図帳を照らし合わせ、場所を確認しながら勉強しました。日本史:日本史と一般常識は自分にとって大きなネックでした。大学入試は世界史選択だった私は、日本史の知識がごっそり抜けていたのです。山川の日本史の教科書を頭から読みはじめ、色とりどりのマーカーで重要箇所に線を引きながら、ビジュアルとともに記憶するようにしました。最近は図録や写真からの選択問題も頻出している、とのことなので、重要な写真資料に関しては特に注意しました。一般常識:政治・経済オンチの私にとって覚えることが多く、非常に難しい科目でしたが、結果的には時事ニュースに対する関心を深めることができたので、ありがたい機会でした。授業で聞く言葉はほとんど新出単語だったので、自分が普段、新聞記事をいかに素通りしているかに気が付きました。テキストの内容を補うために就活生のための時事問題一問一答形式の問題集を購入して通読しました。近年の傾向は一応踏まえて試験に臨んだのですが、2007年度の社会科は出題傾向を覆すような内容だったので、当日、問題を手にした時は、目の前が真っ暗になりました。テキストの勉強ももちろん重要ですが、プラスアルファ、色々な事柄に対して自分のアンテナを伸ばすことが大切だと思いました。特に、毎日のニュースや新聞から情報収集する必要があると痛感しました。

3.2次試験対策

特に社会科があまりにも出来なかったので、1次試験に通るとはまったく思いませんでした。来年に備えるつもりだったのですが、2次試験はスピーキングなので、やはり実際のクラスに出席しようと思い、この授業期間は集中的に通学しました。私が出席した曜日はブラウン先生のクラスでした。先生の手厳しい質問攻撃には最初はタジタジでしたが、改善点のアドバイスはごもっともでした。質問に対する理由の挙げ方などスムーズに言えるよう、自分なりに考えてみました。毎回のクラスで設けられた5分間のシミュレーション・インタビューのおかげで、度胸が付いたと思います。また、「2次試験対策テキスト一問一答」のテキストは一通り音読しました。「なぜ日本にはチップの習慣がないの?」「なぜ日本人は血液型を聞きたがるの?」…など、今まで考えたことのない質問もたくさんありましたが、外国人の視点が垣間見られる、興味深いチャンスでした。

4.これから受験される方へのアドバイス

日本文化を英語でうまく表現できるようになりたい、という希望が原点なので、その気持ちを維持しながら、卒業生の方々の勉強方法やアドバイスを参考にして、試験に備えました。限られた時間に対して、こなさなくてはいけないボリュームは相当なものですが、範囲を決めて学習を進めていけば、着実に力は付いているはずです。また、失敗も前向きに受け止めることです。私自身、同じ単語を何度も忘れたり、模擬試験の結果にがっかりしたり、の繰り返しでしたが、「忘れた以上に覚えればよい」「今はできなくても、試験本番でできればよい」という、知念先生のお言葉がとても励みになりました。そして何よりも、楽しみながら学習するのがよいと思います。自分の視野が広がること、教養が深まることに喜びを感じれば、勉強という堅苦しいイメージから抜け出せるものです。新しい英単語を知れば、今まで読み過ごしていた新聞記事の内容を理解できたり、映画の中のセリフを聞き取ることができたりします。日本の地理や歴史を勉強すれば、訪れたい場所や見たい事物も増えて、文化的な好奇心が刺激されます。向上心を持って、「絶対通訳ガイドになるんだ」という気持ちを胸に頑張っていれば、結果は必ず付いてくると思います。

5.富士のよかったところ

充実したカリキュラムと教材。特に、精読英文には毎回TIMEやEconomistからタイムリーな記事が抜粋されていたので、時事ニュースを理解する上で、非常にためになりました。私は2007年新設のインターネット通信、週一回コースを受講ましたが、自分の空いている時間を利用しながら、効率よく学習できるのでお薦めのコースです。