通訳ガイド当校合格者中野渡 直子さん
2009年度通訳ガイド試験当校合格者

<自己紹介>

2008年に英検1級に受かり、しばらく遊んでいましたが、やっぱり何か勉強しようと思って、英検1級があれば一次試験が免除になるという通訳案内士の試験を受けることにしました。
フルタイムで働きながらの受検でしたが、子供も高校生になり、家事も手抜きできたのがラッキーだったと思います。

1.1次試験英語対策

2.1次試験社会科対策

日本語の試験勉強をするのは大学入試以来で、大学入試の時も漢字の暗記が必至な地理や歴史は避けて、世界史と政経を選択したほど暗記物は苦手でした。幸い、通訳案内士の邦文試験はすべてマークシート方式なので、漢字を覚える必要はないので頑張ろうと2009年の5月くらいから勉強を始めました。
最初は独学でやろうと思って、過去問とか勉強していましたが、フルタイムで仕事をしながらの勉強は、思うように進まず7月に富士アカデミーの下記直前邦文セミナーを受けました。夏の暑い中、一日6時間くらいで一教科を終えるコースでしたが、知念先生の的を絞った授業と、「今からでも決して遅いことはないから、頑張りなさい」という言葉に励まされました。授業中に配られるプリントもとても要領よくまとまっていて、それを一生懸命に覚えました。
7月末に行われた公開模試でも、あまり成績は芳しくありませんでした。特に一般常識はビリから2番目の成績で、もうだめだーとがっくりしていました。しかし残された日々も一ヶ月を切って、幸い会社は盆休み以外に自分で夏休みを二日とれるシステムだったので、試験直前にも休みを取って、過去問、授業で教わったことやプリントの復習をしっかりやりました。
試験は、学校のプリントから出た問題もいくつかあり、ラッキーなことに全ての科目で70点以上を取ることができました。

3.2次試験対策

5月から4ヶ月、ほとんど英語の勉強から離れていて、英語の勉強の中では会話が一番苦手という私は、絶対無理と思っていた邦文がなんとかマークミスさえなければ合格しそうだとわかって、二次対策の勉強をはじめました。
富士アカデミーの二次対策講座は、週1回2時間のコースでした。当日やるテーマ(例えば「七五三」とか「こいのぼり」とか4~5個のテーマがある)にそって、最初の一時間はフリーディスカッションで、先生やクラスメートの発表する中でいろいろな表現を学ぶことができました。あとの一時間は、実際の二次試験と同じような形式で先生と一対一の質疑応答でした。AttitudeやContentsなどが評価され、評価シートを渡されます。突拍子もない質問にどう答えるかとか、アイコンタクトの重要さなどを教わることができました。また他のクラスメートの答えなどもとても参考になりました。
ここでも授業の時に配られるプリントがとても役に立ちました。予想される質問に対して、自分で簡潔に答えられるように何度も練習しました。
9月の日曜日には日光への通訳ガイド研修に参加しました。これは試験に受かっている人だけでなく、受験生でもOKという研修で、受験生にとってもとても役に立つ内容の濃い研修でした。必死に日本のこととか覚えても、実勢に目で見てしゃべるというのでは大きな違いがあると思います。バスの中から、知念先生の研修が始まり、易しい英語で次々とバスの車窓から見えるもの、日本の歴史についての説明があり、日光では、今まで知らなかったようなそれぞれの建造物の詳細な説明がありました。この研修を通して、二次で絶対に受かりたいという思いが一層強くなり、勉強してきた内容の総復習もできて、ほんとに参加して良かったと思います。

4.これから受験される方へのアドバイス

まず邦文試験は、早い時期に難関中学校受験用の社会科の問題を解いてみることをおすすめします。小学生がこんな試験を受けるの?と思うくらいに難しいです。しかし邦文試験の基本的な内容が網羅されていて、基礎力をつける上でとても役に立ちました。
歴史は知念先生のおっしゃるように教科書がバイブルです。今は日本史がブームなので、文庫本やその他でもいろいろ日本史の本が出ています。一般の人でも興味をひくような書き方になっているので、そう言った本を読みながらまず日本史がおもしろいと思えるようになるのが一番と思います。
地理は、過去問や公開模試、プリントなどにでてきた地名をすべて白地図に書き込んで、何度も何度も見直しました。富士アカデミーで発行している白地図に、プラスアルファでいろいろ書き込んで覚えるようにしました。これも興味が一番なので、インターネットや駅前の旅行パンフレットをたくさんもらって、観光地の写真も確認しました。
私の一番苦手な一般常識は、授業の復習の他に、就職試験のための参考書や問題集も参考にして、新聞やニュースに気を配るようにしていました。やはり普段からいろんなものに興味を持って見たり聞いたりすることが一番なのかなと思います。
英語の二次試験は、ほんとに今でもなぜ合格させていただいたのかよくわからないです。よく、語学の試験と言うよりは就職試験の面接だと思えと言われていますが、ほんとにそうなのかなーと思います。「火山を見に行きたいけどどこがいい?」といわれてとっさに「浅間山」と答えたところ「どこそれ?書いて、地図書いて」と面接官が立ち上がりメモとペンを持って私の席の所までやってきたのです。ただでさえ緊張しているのに地図など書けるはずもありません。○二つ書いてそれを矢印で結んで、Tokyo、Mt. Asamaと書いたところ、「Oh, North! OK~」とか言われて私はがっくりでした。なぜ地図~~??という思いでした。「Tea Ceremony」についての質問も「粉の抹茶を竹の茶せんでかき混ぜて...」という話をしたところ、「それじゃインスタントコーヒーと変わらないわね。」というリアクションに「えーっ、全然違います」と答えたらもう次の話題に。その後も「来週紅葉見に行きたいけどどこがおすすめ?」という質問に「高尾山」と答えた私。最後に「高尾山に今年紅葉見に行った?」と聞かれて、試験勉強あるのに行けるわけないよなーと思いつつ、でもなにか言わなきゃと思って、「秋は行ってないけど、夏行きました。」と答えたら、「夏???(今秋の話、してるのよ)」みたいなリアクションで試験は終わりました。
長々と書いてきましたが、二次試験ではいろいろな対応をするする面接官がいると思います。実際のガイドの時もいつもにこにこなお客様ばかりではないと思うので、試験でもそういうときの対応力を見られていると思います。一つの質問に引きずられることなく、いつもにこにこ笑顔を忘れずに、相手のことを思いやって会話したことが評価されたのかな~と今思います。

5.富士のよかったところ

まずあげられるのは、とても良心的な価格で講義を受けられるという点だと思います。 知念先生をはじめ、外人の講師の方々もとても熱心で、質問にも快く答えてくださいました。授業もアットホームな感じで自分一人のつらい受験勉強に潤いを与えてくれました。  富士アカデミーの強みは富士アカデミーツアーズという旅行社も経営していて、そのおかげで受験勉強中に通訳ガイド研修などに参加させていただくことができました。
今回合格して「新人ガイド研修」にも参加いたしましたが、とてもためになるいい研修でした。
最後に知念先生を始め、外国人講師の方々、鈴木様、本当にお世話になり、どうもありがとうございました。
これからもまたどうぞよろしくお願いします。