通訳ガイド当校合格者村瀬慶治さん
2013年度通訳ガイド試験当校合格者

<自己紹介>

英会話は大学4年間と就職後2年間会話学校に通い、その後8年間の香港駐在を経て上達した様に思います。仕事で海外からのお客様を京都に何回か案内しました。金閣寺、清水寺、二条城、平安神宮等を回りながら、尋ねられて「神道」「盆栽」等の説明がうまくできなかった事から、一から勉強し直し、日本文化・歴史を「正しく」「分かりやすく」英語で伝えたいと思い始めました。 36年間の勤務を経て2012年の定年退職を機に、英語を続けたかった事もあり、通訳案内士受験勉強を開始しました。ただ勉強範囲が広く、どこから手を付けていいのか困っていた時に友達に教えて貰って、富士通訳ガイドアカデミー大阪校の2013年4月開講コースに入学しました。

1.1次試験英語対策

単語は、知念先生の「必ず出る!!必須単語・熟語集」を声に出し、書いて暗記に努めました。一方頂いた資料の中の、「文化観光時事単語集」、「日本文化・日本事象説明」の方は、日本を説明するのに必要な単語を整理して、ボイスレコーダーに入れ、空いた時間に声に出して言う事で覚える事ができたと思います。長文読解・英訳は、授業の「精読用英文」「小テスト」について、構文と単語に分けて、プリントの空きスペースに整理し、特に構文については何度も復習しました。構文は出題文章の中に埋もれており、それに気が付かないと英訳の内容を読み違えて、大きな減点につながり易いからです。英作文は、テストの赤字添削と、解答例1-3を比較し、これも構文中心に暗記しました。試験の出題はほぼ100%日本に関する事ですので、ここでも「文化観光時事単語集」が役に立ちました。個人的に試験で点を落としたのが単語の並べ替えです。今回の配点は2問題合計10点で、10点全部落とす可能性が大きい構成でした。事前対策は難しいのですが、前後の文章内容を理解して、構文から文章を組み立てる訓練が必要と思いました。

2.1次試験社会科対策

授業で頂いた資料を読み、必要箇所をレポート用紙に書きました。資料に沿ってとにかくまとめながら書いていると、自分なりに重要点が見えてきました。かなりの量のつめこみでしたが、書く事で覚える事ができたと思います。その後追加で、重要点を拾い出してテーマ毎にまとめてまた書きました。以下はその例です。
歴史:仏像・絵画の名前/寺/作者と教科書の写真、来日外国人の名前/場所/地図上の位置、建築様式と時代、遺跡/時代/地図上の位置。
地理:地図帳上で国立公園、標高上位5山+南/中央/北アルプスの主要な山、火山帯、長さ上位5河川、海流、世界遺産、温泉、陶磁器。
一般常識:国勢統計、政治、経済、環境/エネルギ-、新幹線、ノーベル/芥川・直木/国民栄誉の各賞等。

3.2次試験対策

今年から試験スタイルがガラッと変わると知って、9月開講の二次試験対策短期集中コースと、合格発表後の二次試験対策直前セミナーを受講しました。通訳練習は頂いた教材を予習し、自分にとって覚え易い表現に作り変えました。授業中は日本語のメモの取り方の文字/語句の短縮形を工夫しました。試験問題は教材にあった日本の地形に関するものでしたので、聴いてあせる事はありませんでした。プレゼンテーションは、教材のテーマ毎に書かれてある英文説明の下に、日本語/英語で要点を箇条書きにし、その要点を覚えました。直前に、能、歌舞伎、文楽、宗教、禅、浮世絵、生活様式、美学、集団主義等に的を絞ったところ、浮世絵がズバリ試験に出題されたので、うまく説明できたと思います。またデニス先生が本番形式で授業をして下さったので、試験場で上がる事はありませんでした。

4.これから受験される方へのアドバイス

覚える量は膨大でしたが、授業で受けたアドバイスに従って、自分なりに要点をまとめたり、まとめ方を変えたり、書いたり、トイレに張ったり、録音したりと工夫して覚えるのに時間をかけました。テレビは極力見ない様にしました。一次試験の1か月前から勉強時間を増やし、集中してテンションを高めていく様にしました。過去問は4科目共5年分チェックしました。二次試験は対策コースにあるテーマ別に内容を理解し、要点をいくつか言える様にしました。

5.富士のよかったところ

4月からの受講で、8月の一次試験まで時間は限られていましたし、受験は初めてで合格は無理だろうと思っていましたが、富士通訳ガイドアカデミーの皆様に励まされ、おっしゃる通りに勉強しました。また資料がすばらしく、実に簡潔にまとめられており、ずいぶん効率的に勉強できたと思います。富士通訳ガイドアカデミーに引っ張って頂いて合格できたと思っています。この場をお借りして知念先生、デニス先生、事務局の皆様に御礼申し上げます。