通訳ガイド当校合格者颯田豊彦さん
2015年度通訳ガイド試験当校合格者

<自己紹介>

私は電機メーカーに勤務しておりますが、以前、海外営業部で14年間アジア向け輸出を担当していた事があり、そのうちの4年間はシンガポールに駐在員として滞在しておりました。(現地滞在日本人との交流ばかり多かったですが。)ガイド試験は2014年の正月の某週刊経済誌の英語特集号で取り上げられており、東京オリンピックにボランティア通訳ででもいいから参加したいと思った事、又、外国人の旅行者に日本の名所・文化などを説明出来る様になりたいと思ったのが受験のきっかけです。初受験の2014年は2次試験で敗退。2度目の受験の2015年に何とか合格する事が出来ました。

1.1次試験英語対策

TOEICにて免除。

2.1次試験社会科対策

最初の受験は2014年でした。5月頃からインターネットで10年分位の過去問を集め、事前勉強無しで解いていき、そこそこ解けましたが、歴史と一般常識で計数回の不合格点の回がありました。間違った所の復習を行うとともに、並行してメルマガの某受験対策校の最重要事項のまとめを通勤電車の中で学習致しました。
7月に富士通訳ガイドアカデミーにて開催された公開模擬試験に力試しに参加した所(これが私と富士通訳ガイドアカデミーの最初の出会いでした。)、地理、歴史が何とか合格点だった一方、一般常識は51点と合格基準点を大幅に下回りました。
ここで一般常識に危機感を持ち、富士通訳ガイドアカデミーの社会科短期集中DVDコースの一般常識を自宅にて受講致しました。8月の1次試験直前には別の某受験対策校の直前対策問題演習コースを自宅にて受講し、8月下旬の本番を迎えました。本番はやはり一般常識が難しく合格基準点の60点を下回る58点(自己採点)でしたが、事前に合格点は調整が入るという情報を聞いていたため、1次試験の合格を確信し、合格致しました。

3.2次試験対策

2014年は1次試験が終了しすぐに2次対策をと考えてはいたのですが、どうやって対策を行えばいいのか全く見当がつかず、いくつかの受験対策校を訪問し、最終的に毎回通訳とプレゼンをネイティブ講師の方に見てもらえる富士通訳ガイドアカデミー2次試験対策コースに通い始めたのは9月の20日過ぎでした。担当はママート先生で、毎回生徒全員に通訳とプレゼンのチャンスを与えてくれました。しかしながら初年度は私自身、日本的事象に関する知識がほとんど無く、2次試験の2ヶ月半前の時点で見る事聞く事ほとんど初めての状態で、丸暗記しかないと、無理やり授業の通訳問題及びプレゼンサンプルを自分なりに2分間位の長さで話せるように抜粋したものの丸暗記で対策を行い、最終的に30位のトピックを暗記して試験に臨みましたが、本番で与えられたトピックが日本の自然災害、風鈴、古墳と用意していなかったものばかりで、仕方なく風鈴を選んだのですが、ほとんど話せず撃沈致しました。
初受験を終え、とにかく通訳案内士試験の対象トピックについてもっと幅広く学習しなければいけない事を痛感し、2015年は4月から2次対策コースに通いました。2年目の最初の担当はブレイ先生で最初の5回ほどは前年と同じくDemeanor(態度) 項目がB評価でしたが、6回目に室町時代の話をした所、初めてA評価をもらい大変うれしく、自信が少し付きました。
その後はブレイ先生がけがをされた事もあり、ホワイト先生、タントラム先生、昨年に引き続きママート先生と富士の先生全員に見てもらうことが出来、私が通った月曜の夜間クラスは恵まれていたと思います。終盤は2次直前セミナーも含めほとんどママート先生に見て頂き、自信を失いがちなこの試験の対策の中で、富士の先生の優しく丁寧な授業でパワーを頂いて何とか合格に漕ぎ着けることが出来ました。実をいうと2014年の2次試験のネイティブ試験官が気難しい感じの人だったのですが、2015年のネイティブ試験官は富士の先生のようにサポーティブで、普段と同じような気持ちで受験できた事も大きかったと思います。最終的に頭に入れて試験に臨んだトピックは45程度と2014年に比べ格段に増えた訳でもありませんでしたが、質的には絞り込めていたと思います。但し実際の試験ではまたしても用意してあったトピックは出ず、1万円札の人物について、ゴールデンルート、カプセルホテルの3つから1つを選ぶもので、私はカプセルホテルを選び、駅から近くて安価、最近では観光にも利用されるなどのポイントをゆっくりママート先生に聞いて頂く様な感じで話しました。
かなり短かったようで日本人試験官が苦い顔をして何度も腕時計を見られておりましたので厳しいかなと思いましたが首尾よく合格しておりました。 自宅で家族に試験官になってもらい、あまり詳しくないトピックのプレゼンをゆっくり、知っている事を関連付けて、なるべく広げる練習をしたのも大変大きく、家族にも感謝しております。
又、通訳については、合格レポートを拝見すると、メモは取らずに読まれた問題を覚えて回答したという方がおられましたが、私のレベルではなるべく全文をノートテーキングしないと再現出来ませんでした。通訳の対策は、プレゼンの対策に時間を取られ不足しがちですが、直前で調子が出て来ないと貴重な時間を取られ、焦りも生じますのでこちらも早い段階からの準備をお勧めします。

4.これから受験される方へのアドバイス

2015年度の2次試験で出題された通訳問題、プレゼン問題とも前年までより大幅に増えました。
対策としてはやはり過去問はつぶしていかなければならないと思うので、それだけで大変な作業になると思いますが、逆に言うとそれだけの量をチェックすればどんなトピックが出ても、知っている事を関連付けて、何かは話せるという状態になるのではないでしょうか?社会人の方は勉強時間が限られるので、特に2次対策では極力早い時期から、富士通訳ガイドアカデミーの授業を最大限活用して基本的な事を抑えるとともに、あまり詳しくないトピックが出た場合どう答えるかも意識して練習に励んで頂ければと思います。

5.富士のよかったところ

英語を話すのがかなり苦手である私が、難関のスピーキング試験に合格できたのは何と言っても富士アカデミーのネイティブ講師の方の力によるところが大変大きいと思います。私のつたないプレゼンに対し、ブレイ先生は前述の通りDemeanorが良くなっているとA評価を頂きました。ホワイト先生は根気良くプレゼンを聞いてくれ、発音の不明瞭な点など指摘してくれました。ママート先生は通算で一番レッスンをして頂いた先生で、優しい御人柄と詳細な評価、ポイントを突いた質問が特徴でした。2015年の2次試験直前セミナーは3回ともママート先生に御担当頂き、前述の通り、本番も同じイメージで乗り切れました。タントラム先生の授業は1度だけでしたが、9月の2次試験対策コースの1回目のトップバッターでプレゼンをさせて頂き、神仏習合について話したのですが、Demeanor Aダッシュの評価を頂き大変自信になりました。(以後、日本の宗教関連のトピックに対する苦手感が減った様に思います。少し極端かもしれませんが、日本の宗教関連のトピックが出たらとりあえず神仏習合を話せば良いと思い、気持ちに余裕が生まれました。
富士通訳アカデミーの2次対策のテキストには、このように1つ覚えればいくつかのトピックに使えるというプレゼンサンプルが多く含まれています。例としては東京の観光、日本の年末年始、等々です。) 最後に私が学んだ1年半の間、クラスメートに恵まれたこと、優しく優秀なスタッフの方々、良い環境・教材を御提供頂いた知念先生に感謝させて頂きたいと思います。