通訳ガイド当校合格者林 栄子さん
2016年度通訳ガイド試験当校合格者

<自己紹介>

海外での生活で知り合った方と美術館で偶然再開し、その方が通訳案内士をしていることを聞いてから興味を持つようになりました。定年退職後の仕事にしてみようかな、と思いを馳せるようになりましたが、語学の他に日本史、地理、一般常識も評価される国家試験。やはり無理かと尻込みしていた時に、一緒に仕事の下見で四国に行くこととなりました。自分の知らない日本が発見できる。外国人の視点で日本を見ると更に新しい日本を発見できる。それを仕事にできると思うと3年掛けてでも試験に挑みたいと思うようになりました。
12歳から35歳まで海外で過ごし、英語には自信がありましたが、日本史や地理の知識は点でしかなく、線や網の目に繋がっていませんでした。書店で目に入ったのが「通訳者・翻訳者になる本2015」。表紙に踊る「2020年東京オリンピック」「通訳ガイド」「通訳ボランティア」の文字。そしてそこに紹介されていた通訳案内士の講座に富士通訳ガイドアカデミーの社会科短期集中コースがありました。通訳案内士への道が開けた瞬間です。

1.1次試験英語対策

自身の英語力を信じて無策で挑みました。

2.1次試験社会科対策

土曜日の社会科短期集中コースに参加いたしました。1時限目は知念先生、2時限目は岩渕先生とお二人の先生方の視点からご講義をいただきました。観光資源の視点、外国人の好みの視点、はたまた試験作成者の視点などが盛り込まれ、時間が限られる中、自身が勉強する上での強弱のつけ方を学べたのではないかと思います。模擬試験は通信での受験でしたので、タイマーを持って挑み、時間超過のないように心がけました。結果は、勉強すれば一つか二つは通せるかもしれない、と思える程度でした。しかし心強かったのは添えられていた先生からの「励ましの言葉」。試験まで勉強を続ける気持ちをいただきました。結果は初めての試験で合格。知念先生、岩渕先生、ありがとうございました。

3.2次試験対策

英語の授業は受けませんでしたので、ネットで読んだ体験記を元に試験を想像しました。
(1)挨拶、(2)キーワードを記したカード3枚から1枚を選び、そのトピックについて英語で説明、(3)その後試験官と会話。受験者の緊張が伝わるレポートでしたが大変参考になりました。(2)のキーワードを想定し、A6ノートに書きだす訓練を行いました。予め80ほどのキーワードをシート1枚に1つずつ書いて準備。キーワードを英訳し、説明し、どのような場面で出会えるのか、それの意味するところは、など話の枝葉を付けて広げる訓練を行いました。半数ほど熟したところで要領を掴むことができたように思います。そこで終了し、試験前に緊張しすぎないように努めました。

4.これから受験される方へのアドバイス

今回は1回目で合格しましたが、別の年でしたら不合格だったと思います。当たり年、外れ年があると思いますので、まずは諦めないことです。外国語の試験では加点の多い問題から挑みましょう。頭から答えていましたが、第1問目が難題で10点に無駄に30分も費やしてしまいました。焦りを招きますので、まずは冷静に全体を眺めて簡単そうなところから取り組むことをお勧めします。2次試験では不正防止の観点から管理されている状態で長時間待たされ、緊張が高まります。しかし試験はほんの10分。大事なのは会話を進めることです。3つのキーワードを知らなくても合格したとのエピソードもあります。膨らませて話を運ぶことが大事ですので、会話力を磨きましょう。外国人のように話す、ではなく、気持ちが伝わるジャパニーズイングリッシュで結構。「伝える」、「コミュニケーション」です。コミュニケーション能力があれば、説明は磨けることを試験官はきっとご存知です。

5.富士のよかったところ

まずは傾向と対策を示していただけたところです。集中すべきトピックに限られた時間を配分できたと思います。提供いただいた膨大なプリントは良いスタートポイントでした。今後の勉強にも重宝する資料として保管しています。
合格ラインに立ってみるとスタートがこれからであることに気づかされます。どのように仕事を得るのか、どのようにガイドするかはそれぞれの思い次第ですが、旅行会社から仕事をいただくには新人研修を経ることが必須です。そして、添乗員の資格取得が契約の機会を増やす鍵であることを富士通訳ガイドアカデミーで教わりました。どちらも富士通訳ガイドアカデミーがサポートしていますので、心強く思います。科目と曜日で選択した富士通訳ガイドアカデミーですが、通って良かったと満足しております。