通訳ガイド当校合格者M.Nさん
2019年度通訳ガイド試験当校合格者

<自己紹介>

1968年生まれ。大学では別の言語を専攻していましたので、英語は第2外国語で、ちゃんと勉強したのは大学受験までという程度でした。仕事では日本語のみの環境でしたが、アジア12カ国の方々とプロジェクトワークをする機会があり、共通語としての英語の必要性を感じ、英会話やプレゼンの講座などに通ったりしたこともありました。 2007年に日本語教育能力検定試験に独学で合格していたのですが、資格を生かしきれていませんでした。50歳を過ぎて定年までのカウントダウンを意識し始め、改めて日本語教師として働くための勉強をし直そうとしたところに、通訳案内士試験の内容を知り、日本の歴史・地理・文化などを学ぶついでに英語も勉強できるなら受験しようと(わりと軽い気持ちで)決意。2018年12月からの通訳ガイド受験対策週2回コース(基本は土曜日1日)に通い、幸い1回の挑戦で合格することが出来ました。

1.1次試験英語対策

通学を始める2ヶ月前にTOEIC免除のスコアをぎりぎり超えました(905点)。最初から2次試験対策を意識した勉強をするべきだったと今なら思いますが、大学以来の英文精読の授業(岩渕先生)がとても面白く、つい授業の予習や単語の暗記に一生懸命になっていました。反省点としては、毎回の授業の後半にやる小テストの復習、特に「日本文化・日本事象」のテキストを読みこなして知識として身に付けることが2次試験対策に一番必要だったと思います。小テストは自己採点で、他の誰かにチェックされることもないので、つい手を抜いてしまいました。その手抜きは、2次試験対策の授業が始まった頃に大失態だったと気がつきます。

2.1次試験社会科対策

【日本地理】ネット上の資料や市販の書籍などいろいろなものが気になって手に取ったりしましたが、結局のところ富士通訳ガイドアカデミーのテキストが一番分かりやすくまとめられていると思います。「旅に出たくなる地図・日本」(帝国書院・地形に詳しく、歴史にも触れている)と「旅地図・日本」(昭文社・ガイドブック寄りの見せ方)の2冊の地図帳を広げて、テキストの重要事項を横断的に確認しました。「今日は北海道」「今日は東北地方」などと旅に出る気分で楽しく日本3周くらいしました。具体的な試験対策としては、テキストと一緒に渡された過去問3年分を解いて分析し、それぞれの地方ごとにどの県が問題に出ているかをチェックし、ヤマを張りました。過去3年で出ていない県はどこか、その県で問題が出されるとしたら何かを類推するという方法で東日本はほぼ的中したのですが、西日本はほぼ外しました。が、私が北海道育ちで、住んだことがあるのは青森と東京ということで東日本には馴染みがあっても、中部以西の西日本に馴染みがなかったため、西日本を重点的に勉強していたおかげで、何とかなりました。他には、土日の夕方のニュースで取り上げられる地方のお祭りや特産の食べ物の話題などを意識して見て頭に入れるようにしていました。
【日本歴史】一番苦手な科目でした。岩渕先生の授業で高校日本史の教科書「詳説日本史」(山川出版社)をテキストに通史を学び直したときに、頭の中では過去の大河ドラマの役者さんの顔を次々思い出し、超巨編大河ドラマが繰り広げられるという不思議な体験をしました(大河ドラマは好きで見ていたわけでもなく、仕事で関わりがあり仕方なく・・・)。5月の連休までに教科書で通史をもうひと回しするとよいという先生のご指導もあったのですが、なかなか手に付きませんでした。教科書の他にはテキストの一問一答と娘のお下がりの「山川ビジュアル版日本史図録」で文化史を中心に、また地図とも突き合わせながら勉強しました。過去問は合格ラインを越えたり越えなかったりでした。実際の試験では、消去法で残った答えに全く自信はなかったものの、消した選択肢が間違いであることは分かったという問題が多くありました。教科書にも出てこない人名などは、大河ドラマ知識が意外と活かされたとも思いました。自己採点でギリギリ73点でした。
【一般常識】普段からニュースや新聞を追っていれば特に問題はないと思っていました。伝統文化の基礎知識や社会・経済のしくみはテキストと一問一答で補強しました。一般常識のテキストはとても良くまとまっていて、使いやすかったです。
【通訳案内の実務】テキストをひたすら読み、実際に自分がガイドとして働く場面を想像しながら頭に入れるようにしました。

3.2次試験対策

9月からの2次試験対策授業では、ネイティヴの先生が実際の2次面接試験に即した内容の授業になります。読み上げられた日本語を通訳する問題、通訳問題の内容に即した場面でガイドとしてのロールプレイ、「日本文化・日本事象」のテキストの後半をテーマごとにディスカッションして知識を深めた上で2分間のプレゼンテーション、それについてのQ&Aです(実際の2次試験では、プレゼン、Q&A、通訳、ロールプレイの順でした)。担当のジョン先生、ナイジェル先生お二人とも、とても丁寧で細かく、また日本の文化や事象についても造形が深く、面白い授業でした。最初は全く話す自信が無く、他の方が上手くディスカッションやプレゼンしている様子を参考にするので精一杯でしたが、半分を過ぎた頃にようやくなんとか出来そうな気にさせて貰えました。土曜日に2コマ続けて受けるのはとても大変なので、1回を平日夜のコースに変えて、土曜の半分は予習や復習に当てるようにしました。コースは2次試験の1ヶ月前に終了するので、そこから慌てて手を抜いていた「日本文化・日本事象」テキストの前半を復習しました。
通訳問題が特に苦手でしたが、日本語文の最後に来る述語の動詞が一番大事なので、そこを聞き逃さずメモを取るように練習し、2次試験対策授業で使った問題100題をひたすら復習しました。口から英語を発することに慣れるために、毎日ひとつ気になった英語ニュース記事(BBC)を音読していました。2次試験直前セミナーも3回受講し、実際の試験形式でのやりとりを経験できたのはとても重要でした。
プレゼンは、テーマを「観光地」「文化・事象」「現代トピック」の三種に分けて、得意な内容で準備をしました。「現代トピック」は年末の「流行語大賞」にノミネートされた言葉のうち、気になった「免許返納」と「計画運休」を準備していました。2次試験で出たのは「桃の節句・桜島・計画運休」で、他の二つは全く勉強していなかったので「計画運休」一択でした。通訳問題は「寿司」で、これは授業でもやりましたし、基本として準備していたので心の中でガッツポーズをしそうな勢いでした。ロールプレイでは、こちらから質問を投げかけてゲストの要望を聞き出し、それに添うように提案したり、必要な対応を約束するというような応答ができたので、合格をいただけたと思います。

4.これから受験される方へのアドバイス

7月の模擬試験の段階では、「通訳案内の実務」以外、全く合格ラインに届いていませんでした。でもそこからでも諦めず、「体力・氣力・努力」(昨年の大河ドラマ主人公の金栗四三さんのモットー)を胸に、1ヶ月集中して1次試験を乗り切りました。
10月頃、2次試験対策の勉強に行き詰まったときに、一生懸命浅草の説明をしようとしても実は20年以上浅草に行っていないことに気がついて、土曜日の授業のあとまっすぐ浅草に行きました。いま実際に旅行者が浅草をどんな風に楽しんでいるのか、外国人の視点で浅草のどこが面白いのかなどを実際に見て感じることが大事だなと感じました。ついつい試験に合格することが目的になってしまいがちですが、本当は通訳案内士としての実力を身に付けることが目的なのだと、切実に感じました。勉強することが苦になっては本末転倒なので、楽しみながら学ぶ方法を自分なりに見つけると良いと思います。

5.富士のよかったところ

富士通訳ガイドアカデミーは、まず「一般教育訓練給付金」の対象講座であったことが一番の決め手であったことと、先生やスタッフのみなさんがアットホームな雰囲気で通うのが楽しいと思えるところです。また、授業の振替がフレキシブルなので、仕事やプライベートな用事が入っても休まず皆勤できたことは自分でも嬉しかったです。独学で資格だけ取っても実践に繋がらないことは日本語教師の資格で経験していたので、通学して仕事の実態を知り、実力をつけることが大事だと思っていました。2次試験対策授業ではディスカッションで意見や経験を聞く中で一緒に勉強する方たちと親しくなり、一緒に頑張ろうと励みになったところがとても良かったです。