通訳ガイド当校合格者N・Yさん
2020年度通訳ガイド試験当校合格者

<自己紹介>

英語は義務教育と大学時代に留学で使うためにTOIECをベース(母校の留学用奨学金制度がTOEICスコアだったので...)に英語は勉強しました。テクニックに走った結果、スコアは伸びましたが、以後英語で伸び悩む様になりました。今思うと長期的に目標を見据えて、しっかり基礎から底上げしていればよかったなと思います。留学先は東南アジアだったためブロークンな英語で通じたところが良くも悪くも全国通訳案内士試験に影響があったと思います。
東南アジアに留学していたこともあり、帰国後も友人が東京観光に来る際には必然的に一緒に東京周辺を観光することが増えました。しかしいざ観光地のおすすめを聞かれても答えられず、もっとうまく説明したいなと思っていました。また職場では、オリンピックの際に外国人と接する業務が発生するかも、という噂が出たこともあり、英語をより磨く必要がでました。
自分が将来的に英語を使用する状況や環境を考慮した結果、数ある資格試験のうち、全国通訳案内士の受験が最も自分の目標に近いと思い、受験を決意しました。
最初は市販のテキストで対策をしようと思ったのですが、当時それほど体系的なテキストが市場で出回っておらず、如何せん問われる知識範囲が膨大なこともあり、知見のある対策校で一気に学ぶことにしました。そんな中、偶然にも富士通訳ガイドアカデミーを知り、通訳ガイド8ヶ月コース受講しました。
残念ながら1年目の全科目受験では、細かい文法問題で点数が取れず英語を落としました。また変則的な問題で受験者を泣かせた歴史を落としました。2年目はTOEIC試験が新型コロナウイルス感染症によって中止となったため、ガイド試験出願までに受験できませんでしたが、幸いにも日本史はセンター試験で規程点を超えたため免除となり、2年目の2020年は英語のみ1次を受験しました。

1.1次試験英語対策

精読というものが大学受験以来だったため、英語圏でなくても海外で英語を使うこともあった自分は、それなりにコミュニケーションに困らない程度に英語が使えると自負していました。しかし、その自信は単なる砂上の楼閣に過ぎなかったと痛感しました。それぐらい富士通訳ガイドアカデミーの精読用英文は“精読”します。
自信喪失した状態で講義へ行くと、岩渕先生が「どうしてここでは単数形なのか」という大変基本的な部分から、倒置構文の見つけ方、より日本語的に意味の通る和訳の案の提示など、手取り足取り解説してくださいます。おかげさまで講義が終わる頃には疲労もすごいのですが、一つ一つわかれば読めるという自信につながりました。
講義後半では毎回小テストが行われるのですが、このテストは2年目の受験前には1つ1つ解き直して理解を深めました。特に苦手だった文法正誤問題の対策を重点的に行いました。

2.1次試験社会科対策

社会科は英単語や長文に比べると科目自体に関心があることと、日本語で学ぶ点から自分の中での障壁レベルは低かったと思います。しかし、中学以来触れた記憶のない日本地理は本当にほとんどゼロから覚える感じでした。また、範囲が膨大な一般常識もかなり苦手でした。
苦手意識が強すぎた結果、勉強が遠ざかってしまった時があったので、「毎日最低でもテキストに触って開く。覚えようとしない。なんとなくどこにどの情報があったかを覚えるぐらいの心づもりで。」と勉強に対する最低ラインを決めて毎日コツコツ進めました。
基本はテキストを覚えて、あとは過去問をやりながら抜け漏れを潰していくという方法が一番良かったと思います。覚えたものを忘れてしまうのは人の脳の構造上仕方がないことなので、忘れてしまうことに対して焦るよりも、「テストで忘れた!ってならなくて良かった!抜け漏れ教えてくれてありがとう!」という様な気持ちで知識の忘却と向き合えたら1年目の精神的な負担は減ったのかなと今は思います。
社会科科目は暗記科目ですが、一般常識、日本歴史、日本地理は垣根がなくなりつつあります。体系的に学ぶ必要があります。私は、日本の歴史系統をベースにそれぞれの文化の特徴や歴史的事項を覚える様にしていました。また講義で岩渕先生が最新情報を教えてくださったりすることもあるので、そういったプラスαな知識が記憶の定着に役立ちました。

3.2次試験対策

夏の1次試験の手応えからギリギリ7割届いていないかもしれないという所感でした。加えて2020年の試験から、問題用紙の持ち帰りが禁止となり自己採点ができなかったので、1次試験合格通知が来るまで正直対策という対策はしていなかったです。2次試験案内が来てから、慌てて準備をしました。幸いにも都合がつき、富士通訳ガイドアカデミーの2次対策直前セミナーを6回受験することができ、ほとんど講義の予習と復習で2次対策をしました。
昨年、2019年に8ヶ月コースで2次対策もやっていましたので、知識に関してはこれまで覚えたことを思い出すという想起の部分と、その想起した内容をわかりやすく相手に伝えるという、アウトプットの練習に絞り込めたので、短い準備期間でも成果が出せたのかと思います。
講義では、他の方のプレゼン内容をよく聞き、知らなかった情報やいいなと思った表現をメモしていました。また自分のプレゼン時では、先生のフィードバックや、自分の反省をメモし、そのメモに基づいて復習や知識補充に努めました。
時事問題系のトピックは、RNNという時事英語サイトで話題の表現を確認していました。年間を通して気が向いたらちょこちょこ確認していたおかげで、直前対策の時にコロナ関係の英語表現を慌てて確認することはありませんでした。あとはよく2次に出題される用語の宝庫ともいえる「ユーキャン流行語大賞」を確認し、それぞれ英語で言うとどうなるかを考えたりしました。
あとは基本的に、テキストの英文事象を家で音読しました。その際には心を込めて、ナレーターや声優の方のように英文を音読。ぼそぼそと小声ではなく、発音を意識してはっきり口を開ける様にしました。というのも、私は日本語でも早口になりやすく、滑舌が悪くなりがちでしたので、ゆっくり、はっきり、聞き取りやすい声を意識していました。
一度音読したら、今度はテキストを閉じて、自分なりに説明してみるという方法を取りました。この時、「築城は何年だったっけ?」とうまく英語で説明できなかったり、細かい知識のとりこぼしが明らかになるので、わからないところ、うまくできなかったところはテキストを再度確認してから、またテキストを閉じて自分なりに英語で説明するということを繰り返しました。
2分間というプレゼンの時間は、プレゼンテーマをよく知っていると短く、全く知らないと長く感じます。知識をアピールするというより、10歳ぐらいの小学生相手にプレゼンするような意識をしました。事前知識のない外国人のお客様には1つ1つの用語の説明する必要があります。細かすぎてもわかりませんし、内容がなさすぎてもいけませんので、それは何度も練習して、自分なりにアウトラインの作成のコツや、もっと魅力的なプレゼンになりそうな要素案の書き出しなど、聞き直しながら気づきや改善点をまとめました。それらの情報を踏まえて知識の補填やプレゼンの練習を行いました。

4.これから受験される方へのアドバイス

試験で何が問われるのか、それがどうして問われるのかを理解することが大事だと思います。試験は、現場で通訳ガイドができるレベルの担保であり、その業務上で求められる知識やスキルが問われます。つまり皆さんが学んでいるどんな小さな雑学でも、それは外国人のお客様からしたら面白い話題であることもあります。そういった意味で、学ばなくていい点、覚えなくていい点がないのがこの試験だと思います。
そうはいってもやはり膨大な情報量です。講義で岩渕先生が「これは覚えてください」と、試験でよく問われる部分や要点を解説してくださいますので、まずはそれを基本として集中的に覚えるのがいいと思います。
人は大量に情報があると、脳に負担がかかります。脳科学では、脳が最も記憶しやすいことは、「既知との関係性」があること、つまり記憶の連想化(チャンク化)ができるものだそうですので、まず既知となる部分、ガイド試験における木の幹(重要暗記事項)で築き上げ、そこから少しずつ知識を肉付けしていく様な感覚で枝葉(その他の知識の暗記)を育てていくとよいと思います。
何より、学習する日本文化や歴史への知的好奇心を忘れずにいること、そして、毎日1つでも新しい単語や知識を覚えたら、まずは自分自身の成長を喜び、その成長する過程を楽しめると精神的には良いかと思います。

5.富士のよかったところ

先生やスタッフの方含め、富士通訳ガイドアカデミーの皆さんが大変親切な点ですね。私は質問魔なのですが、毎回講義後に岩渕先生やタントラム先生、ブレイ先生に質問していまいた。話し込んでしまっても、1つ1つ丁寧に対応していただきました。おかげで、講義中で解消できなかったもやもやもスッキリしましたし、試験前ナーバスになっている時には、励ましていただきました。
また、私はクラス内では一番の若輩者でした。他のクラスメイトの皆様からは、何歳でも何か新しいことへ挑戦する姿勢や、合格に向けて熱心に努力されている勇姿やその熱意に大変刺激を受け、何度も自分自身を奮起させました。本気で同じ目標をともにする人たちと一緒に勉強できると、試験までの長い道のりの最中、苦しい瞬間や挫けそうになる瞬間があっても、乗り切れると思います。
全国通訳案内士合格に向けて努力する熱意溢れるクラスメイトや、幅広い知識を有する素晴らしい先生方のいる富士通訳ガイドアカデミーで、皆様が合格を勝ち取ることを応援しております。