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私のガイド物語6

知念

知念 保則

富士アカデミー代表
通訳ガイド免許番号(登録番号) 東京都第3708号

自己紹介

かつてはガイド業を専業としていたが、少しずつガイドの仕事をまた始めようと思っている。

私のモットー
お客さんをご案内するときにはいつも次のようなことを心がける。
「ガイドいかんでこの国のイメージが決まる。だから、しっかりやれ」

旅行の概略

日程: 平成25年10月30日(水)
人数: 4人
お客様: 某企業のインセンティブツアー
お客様: アメリカのお客さんお二人、日本企業のお客さんお二人。
訪問箇所: 長谷寺、高徳院大仏、鶴岡八幡宮、小町通、建長寺

ガイディングの実際

今回のツアーはミニバンでの鎌倉日帰りツアーで、日本企業のインセンティブツアーであった。
ツアー中は日本人のお客さんと外国人のお客さんの話が弾んでいたので、聞き手に回る時間が多かった。
インセンティブツアーは日本の企業が提携先や取引先の外国企業のお客さんを招待する形態が多いため、一般的な観光旅行とは非常に異なる面がある。ガイドが説明する時もタイミングを見計らって話をする必要がある。例えばお客さん同士が仕事の話をしている時には聞き手に回らなければならない。またその逆に沈黙している時にはガイドが中に入って場を取り持つこともしばしばある。
このようなツアーの場合、日本企業のお客さんにとっては観光を通して商談をしたり、次の取引につなげたいと考えていることが多い。ガイドはその橋渡しをする黒子的な役割を期待される場合もある。
一般的な観光旅行では、ガイドはツアーリーダー的存在であり、説明から添乗業務に至るまでいわゆる主役を演じる場合がほとんどである。これはガイドとしての醍醐味でもあり、大変なだけにツアー終業後は達成感もある。しかしインセンティブツアーではあくまでもお客さん同士が主役と考えた方が良い。ツアーの始まる前に「何かご要望がありましたらおっしゃって下さい」と、要望をあらかじめ訊いておくのも大切である。
このような形態のツアーでは、ガイドは観光案内を通してお客さんのツアー目的を達成する配慮も必要になってくることを念頭に置いた方が良い。

ハプニング

新たな発見

新たな経験としては小町通を端から端まで散策できたこと。

面白い質問・意外な質問・難問・珍問

(長谷寺で)これは何?262文字の般若心経。
(昼食時に)これ何?かまぼこfish paste。昆布は?kelp。クロマグロや本マグロは? bluefin tuna。
(八幡宮で)台風で倒伏した大銀杏は生きているのか枯れているのか。ヒコバエという苗木がそばに移植されていることに非常に興味を示した。
(建長寺で)これは何?避雷針。lightning rod。
釘を使わずに木材を継ぐ方式は?dovetail joint蟻?(ありほぞ)。
この木は?柏槙(びゃくしん)juniper
屋根のあちらこちらにあるマークは何?北条氏のミツウロコと云われる家紋。(よく観察している!)

このツアーで特に準備したこと

「小町通を散策しながら鎌倉らしい場所で昼食を取りたい」とのリクエストがあったため旅行を兼ねて小町通を端から端まで散策し、和食を出してくれるお店を予約した。

このツアーで特に配慮したこと

インセンティブツアーでは、ガイドは黒子に徹する時もあるので、お客さん同士の会話を尊重し、必要な時に説明をするように配慮した。少人数のツアーでは、意外な質問はつきものなので、できるだけ迅速に、かつ簡潔に答えるように心掛けた。

旅を終えて

アメリカ人のお客さんお二人は日本が初めてということで、訪問する箇所に非常に興味を持ち、少しでも多くのものに触れたいとの気持ちが伝わってきた。気になることはガイドに訊いたり、スマホで調べたりしていた。目的地までの間に、高速道路などから目に入る代表的な建物等は再確認が必要だと感じた。

私のお勧め観光スポット

月並みだが、古都鎌倉。初の武家政権誕生の地には伝統と重みがある。

勉強中の後輩へ一言励ましの言葉

今年、2013年は日本にとって歓迎すべき年になった。
富士山が世界文化遺産に登録され、2020年の夏季オリンピックとパラリンピックの開催地は東京に決定した。和食が世界無形文化遺産に登録。訪日外国人数も初めて1000万人を超えることが確実視されている。
これらは皆、ガイドの仕事と直結するものばかりである。今後はアジアからも欧米からも外国人の数は確実に増えると予想される。われわれの務めとしては、これまで連綿と受け継がれてきた日本の伝統と文化を真剣に学び、それを正しく日本を訪れる諸外国の方々に伝えることである。
先人の創り上げた遺産を守り継承して行くこともガイドの務めだと思う。

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