Countermeasures試験傾向と対策

現在の英語1次試験問題は選択形式(マークシート方式)の長文読解・英作文・文化語句から構成されています。難易度では、解きやすい標準的な問題が多く出題されています。長文の内容は日本文化と観光関連が中心ですので、通訳案内士の仕事に直結するため好ましい傾向です。英作文問題では、基本的な語法や文法、慣用表現が問われ、日本文化の語句問題では観光名所や日本文化の幅広い知識が問われています。

ガイド試験に出題される語彙に関して

近年の長文問題には特に難しい英単語は出題されていませんが、英字新聞や英文雑誌に頻出する単語や熟語は覚える必要があります。また、日本文化に関する語句や表現にも習熟する必要があります。現在の試験問題に出題される単語は大別して二つに分けられます。一つは文化的な語彙。もう一つは一般的な新聞や雑誌、英語放送等で使われている語彙です。

英文読解力に関して

現行の英語長文問題は合計で60点(2020年度)の配点になっていますので、英文読解力が最も重視されています。試験形式は、マークシート形式の選択問題であっても英文を正確に読み取る読解力をつけることが最も大切です。選択形式の英文和訳問題も出題されているため、今後も英文を正確に理解し、翻訳する訓練は必要であると考えています。英文読解力を高めるためには、普段から英文に慣れ親しむことは当然ですが、読みっぱなしでは限界があります。多読だけでは、理解できない点はいつまで経っても分かるようにはなりません。やはりある一定期間、英文を厳密に解釈していく精読が是非とも必要になってきます。

英作文に関して

現行の英作文問題は、選択形式の和文英訳問題です。基本的な文法や構文、表現や語法を問う基本的な問題ばかりです。英語の総合的な基礎力を高めることが一番大切であると言えます。より具体的には、単数・複数の違い、不可算名詞、慣用表現、冠詞の有無等が問われていますので、このような基礎事項を総復習するとともに、英文を読むときも冠詞の有無や語法等を意識して読むならば文法の再確認にもなります。

日本文化・観光に関する語句問題に関して(日本事象の問題)

この項目では、有名な観光名所の写真問題が含まれます。例えばお寺であれば、そのお寺の背景知識も問われているので、日本地理の勉強と並行して対策を立てることができます。日本文化及び観光に関する語句の例として、祇園祭、おでん、塔頭、能、蹲踞、会席料理、袱紗、幽玄、合気道、紬など幅広く出題されています。上記の語句は、日本の伝統芸術、伝統料理、武道、仏教語句などです。このような語句問題は、日本語で理解していれば、ほとんど解答できますので、文化用語を日本語で理解することも非常に重要になってきます。

はじめに...
社会科の学習は、日本に関する知識を総合的に学ぶ機会としてとらえると良いでしょう。また、外国人観光客を観光案内する通訳ガイドとして知らなければならない日本に関する幅広い知識の再確認です。社会科に興味のある方にとってはとても楽しい試験準備になりますが、苦手な方にとっては暗記が多く無味乾燥のように映るかもしれません。しかし、通訳ガイドになった際に、必要な知識であると自覚して準備すれば、学習の過程で新たな発見もたくさんあると思います。諦めずに一つ一つ着実に理解し、暗記に努めましょう。語学の学習に比べて、社会科は努力すればするほど、短期間に成果の表れる科目です。少し時間がかかってもコツコツ学習を継続して行けば必ず理解できるようになり、合格点に達します。一人前の通訳ガイドになるためには、社会科の勉強は必須と考えてください。ただ単に「物知り」になるためではなく、通訳ガイドとして日本を正確に捉え、理解し、そして正しく外国人観光客に伝え、理解してもらうための学習と考えるとよいでしょう。

試験科目・合格基準点・解答時間

社会科1次試験は日本地理・日本歴史・一般常識・通訳案内の実務の4科目から構成され、形式はマークシート方式です。 合格基準点は、地理と歴史は100点満点中、70点以上です。 一般常識と通訳案内の実務は50点満点中、30点以上です。 解答時間は地理・歴史は1科目につき30分。一般常識と通訳案内の実務は1科目につき20分です。

社会科1次試験の傾向と対策に関して

地理の傾向と対策に関して

日本地理の最近の傾向は、外国人観光客に人気のある観光名所を中心に、特産物、地図上の位置、観光名所の写真など幅広い分野から出題されている点です。主な出題分野は、国立公園・国定公園・世界遺産・日本三景や日本三名園等の観光名所・古い町並み(小京都等)・温泉地・特産物・伝統工芸品などです。

日本歴史の傾向と対策に関して

日本歴史の問題は、高校の日本史教科書程度です。主な特色として、各時代の文化や文化史、仏教関連事項、古代から近代までの日本と外国との外交史などが重視されています。傾向が多少変わる場合もありますが、まず、教科書の内容をしっかり理解して、その上でより細かな観光名所や歴史事項を学習することが重要です。

一般常識問題の傾向と対策に関して

一般常識の問題は、以下の4つの分野に分類できますので、分野ごとに対策を立てる必要があります。(1)に関しては、ニュースとして大きく取り上げれた出来事に注目する必要があります。(2)については、観光白書のインバウンドに関するデータに注目します。(3)については、幅広い日本文化や国際的なスポーツイベント、国際貿易等に注目する必要があります。
(1) 日本の政治・経済・産業に関する問題、新聞等で話題に上った出来事に関する問題
(2) 観光白書に記載されているインバウンド観光に関する統計を問う問題
(3) 日本文化・オリンピック・国際的スポーツイベント・国際貿易・国際会議などに関する問題

通訳案内の実務の傾向と対策

この科目で問われている内容は次の通りです。通訳案内士法、旅行業法、旅程管理の実務、通訳案内業務の関係法令、諸外国の生活文化や食事制限、危機管理、災害発生時における適切な対応などです。問題はいずれも観光庁テキストから出題されていますので、テキスト中心の学習で対応できます。

現在の2次面接試験は4つのパートから構成されています。まず、ひとつのトピックについて2分間で説明するプレゼンテーション試験、その後にプレゼンテーションで述べたことについての質疑応答です。次に、日本語を聴いて英語に通訳する通訳試験、その後、通訳内容に関連したテーマを用いて外国人面接委員とロールプレイを行い、ガイド実務の知識が問われます。

2次面接試験の要領

  1. 試験委員:2人(外国人・通訳ガイド)
  2. 受験生:1人
  3. 形式:面接試験
    (1)2分間プレゼンテーション、(2)質疑応答、(3)通訳試験、(4)ロールプレイ
  4. 所要時間:受験生1人に付き約10分
  5. 面接の流れ:
    (1)簡単な挨拶・氏名・受験番号等の確認
    (2)プレゼンテーションのためのトピックの選択:与えられたカードの3つのトピックから発表するトピックを1つ選び、構成を考える。(メモを取ることができる)(30秒)
    (3)プレゼンテーション:選んだトピックを試験委員に伝えて、スピーチを始める(2分間)
    (4)質疑応答:プレゼンテーションの内容について、試験委員の質問に応える。(約2分間)
    (5)通訳試験:通訳ガイドが日本文を読み上げる。読み終えた直後に、日本文を英語に通訳する。(メモを取ることができる)(約2分間)
    (6)通訳試験の内容に関連したテーマを扱って、試験委員とガイド実務についてロールプレイを行う。(約2分間)
  6. 質問の種類:政治・経済・産業・社会・伝統文化(お茶・お花・歌舞伎・能・文楽等)・伝統料理(寿司・刺身・すき焼・鍋料理等)・武道(柔道・相撲・剣道等)・観光名所(日本の世界遺産・国立公園等)・気候(日本の四季等)・地形・日本歴史・歴史上の人物・その他様々な日本事象
  7. 合格基準点:7割以上

2次面接試験についてのアドバイス

プレゼンテーションの対処法

2分間スピーチの単語の目安は150 wordsから200 wordsです。話す速さについては、落ち着いてゆっくり話す程度で十分です。速く話そうとしない事です。速く話そうとすれば論旨が乱れ、間違いやすくなるからです。面接試験では、適度な速度で分かりやすく話す方が大切です。声の大きさはできるだけ大きな声で話すこと。発音は少し意識するだけでも改善されます。発音や文法を意識しすぎて、一番大切なスピーチ内容が疎かにならないように気を付けてください。プレゼンテーションで一番大切なことは、試験委員(あるいは外国人観光客)がトピックについて理解し、イメージできるように「わかりやすく、まとまりのあるスピーチ」にすることです。普段から日本事象や日本歴史、観光名所等を自分なりにまとめて発表する訓練が必要です。まず50程度のトピックについて2分間で説明する練習をしてみてください。その後トピックの数を増やしてどのような問題が出ても何とか対処できるように備える必要があります。近年の傾向を踏まえて様々なトピックを準備すれば、たとえ知らないトピックを説明することになったとしても、関連したトピックを結び付けながら説明することもできるようになります。準備と練習のみです。スピーキングの基礎訓練として、音読やリピーティングも是非実行してみてください。

質疑応答の対処法

この試験は、「落とす試験ではなく、どうにか合格させたい」という趣旨の試験であることを認識してください。その証拠に、受験生が答えに窮しているときに、よく試験委員が助け舟を出してくれます。質問に対してより的確に答えることは当然ですが、知識が曖昧であっても、「おそらくこうだと思います」というように、何とか答えようとする誠意と熱意を示すことも大切です。決して「知りません」で終わらないようにしてください。また、英語が聞き取れなかった場合、あるいは質問内容が理解できなかった場合などは、一度や二度、聞き直しても問題ありません。質疑応答では、質問に対して「苦し紛れでも、何とか答えようとする」受験生の姿勢が問われていると言っても過言ではありません。この試験は単なる語学の検定試験ではないこと、仕事に直結する試験であることを改めて思い出してみてください。現場のガイドさんは知らないことでも何とか答えようとと努力します。受験生にもそのような積極的な姿勢が期待されているのです。

通訳試験の対処法

通訳試験は、受験生であればどなたも戸惑う試験だと思います。その理由の一つとしてこれまでこのような訓練をしてこなかったことが挙げられます。また、限られた時間内で通訳しなければならないため、読み上げられた日本語を全て正確に訳すことは非常に難しいというのも理由の一つです。そこで過去の先輩方の体験から、次のようなことが言えますので参考にしてください。まず、一字一句通訳しようと思わないこと。日本文の要旨(メッセージ)を伝えるように心がけること。細かなところを通訳できなくても合否には影響しないこと。通訳試験は6割以上訳出できれば合格です。重要なメッセージが伝われば、たとえ細かな情報が欠落していても合格できると考えてください。要するに、通訳のコツは、一字一句を直訳するのではなく、要旨(メッセージ)を伝えるつもりで通訳することです。また、読み上げられる日本文を聞いている時には、メモを取ることができます。メモをたくさん取るべきかどうかについては、個人差がありますので、まず、メモをたくさん取ったり、あるいは少しだけ取ったりと、試してみるとよいでしょう。何度か試行錯誤しているうちに、「自分はメモをたくさん取った方がうまく行く」、あるいは「メモを最小限にして聴くことに集中した方がうまく行く」など、対処法が少しずつ分かってくると思います。言語面でのアドバイスとして、通訳の際にはできるだけ使い慣れた構文や単語、熟語等を駆使するようにしてください。文化用語などで決まった表現は試験で使えるように再確認が必要です。例えば次のような例です。浮世絵(ukiyo-e woodblock print)、五重塔(five storied pagoda)、絵馬(votive wooden tablet)、文楽(puppet theater or play)、枯山水庭園(dry landscape garden)

ガイド実務に関するロールプレイ

試験委員がお客さん役を担い、受験生が通訳ガイド役を務めて、ツアー中に起こり得るさまざまな問題を解決するために対話を続けます。受験生は問題解決のためにいかに課題に適切に対応できるかが問われています。例えば、通訳内容が「温泉」についてであれば、ロールプレイの課題は、「温泉に入ったことがないけど、大丈夫ですか」などの想定問題が考えられます。ガイド役の受験生は、基本的な温泉の入り方や注意点などを教えてあげて、お客さんの不安を取り除き安心して入浴できるように説明してあげる必要があります。

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