通訳ガイド当校合格者水越 秀一さん
2008年度通訳ガイド試験当校合格者

<自己紹介>

中学校で初めて習って以来英語は大好きで、いつかは流暢に話せるようになりたいとか、映画を字幕なしでみたいとか夢のようなことをずっと思っていました。その流れで通訳ガイドの資格は学生時代に知り、またやりがいのある仕事であることも分かり強くあこがれましたが、難しい試験であることを知って尻ごみし、試験を受けることすらありませんでした。しかし40歳になりこのままあこがれだけで良いのかと強く危機感を持ち、挑戦を決意しました。
決意はしたものの、独学では当然無理だろうということもわかっておりましたので、2005年10月に入学説明会に参加させていただいた後すぐに富士アカデミーの11月コースに入学することにしました。入学直前に英検準1級に挑戦しましたが、1次試験で見事に撃沈しましたので、授業についていけるかとても不安だったのをいまでも思い出します。

1.1次試験英語対策

試験対策全般において私は授業中心の学習を続けました。私は土曜の午後の集中クラスを受講しました。授業は単語確認、精読用英文、小テストの流れで授業が進みますが、単語確認、精読用英文に関しては必ず予習をして授業に臨むことを自分に課しました。単語は今まで見たこともなかったようなものがズラリとならんでいて週に50個暗記するのは大変な作業でした。憶えてもすぐ忘れてしまうものもあり自己嫌悪におそわれることもしばしばでした。精読用英文の予習についても、タイムやエコノミストなどの英文はやはり難しく、自分なりに翻訳はしたものの、読み返すと日本語になっていない文章も多くこんな状態で大丈夫だろうかと不安になったりすることもありました。しかし精読用英文のトピックは最新のものを取り扱われており毎回とても興味をそそられるものでした。そのおかげもあり毎回楽しく予習することができました。小テストは一次試験の縮小版ですが、英文和訳についてはやはり最新のトピックが扱われています。日本国内のローカルな話題から世界の政治経済まで、幅広い話題で毎回興味深く試験に取り組むことができました。また英作文についてはネイティブの先生に添削してもらえるので表現方法の矯正に役立ちました。 私は時間の都合で復習に割ける時間が少なかったので予習中心に学習を続けました。振替制度を有効に活用させていただき、ほとんど毎回授業に出席したと思います。予習・授業・予習・授業の繰り返しで着実に力がついたのでしょう。毎月の模擬試験の結果はあまり芳しくはありませんでしたが、翌年のガイドの一次試験を突破することができました。

2.1次試験社会科対策

社会科対策も私は授業中心で取り組みました。集中コースでまとめて勉強し、あとは配布テキストの熟読、小テスト問題の復習をしました。配布されるテキストは社会科3科目のエッセンスが詰まっていて、人口データなどの一覧も載っているのでちょっと空いた時間によく見るようにしました。社会科3科目は範囲が広く、勉強時間のあまりとれない方にとってはどこから勉強していいか悩むところだと思います。日本史については、山川の教科書を通読すること、地理については国立公園、国定公園の所在、特徴などの暗記は試験対策に有益です。時間はかかりますが、全体像がつかめます。一般常識についてはさらに勉強しづらい所がありますが、とにかく新聞を毎日熟読とは言えないまでもよく読むようにし情報の収集に努めました。また富士アカデミーでは1次試験の直前に無料で直前セミナーが開かれます。そこでは過去問の解説を中心に試験に出やすいポイントの総点検をしてくださるので非常にためになりました。

3.2次試験対策

2次試験は合格率が50パーセントを超えるとはいえ、普段英語を使う環境にない人にとって最大の難関だろうと思います。私もそうでした。そのため入校した当初から2次対策のオプション授業も選択しました。2次対策の授業ではジャパンタイムズやヘラルドトリビューンなどの社説に関する討論、生徒同士で行うペアワーク、模擬面接と続きます。授業内容は非常にレベルが高いものです。私は英会話スクールに通った経験もなく、外国人の友人もいないため会話は本当に苦手でした。授業はとったものの出席するのが苦痛に思うときさえありました。経験不足は簡単には補えませんでしたが、諦めず授業に参加することにより少しずつ会話にも慣れることができました。1次試験直後に一か月間行われる集中セミナーも非常にためになります。発言の機会は少なくなるものの他の生徒の方の意見はとても参考になりました。また2次試験直前のセミプライベートレッスンは実際の面接試験に即して行われます。本番に向けて最高の予行演習になりました。面接後は評価シートもいただけますので弱点の把握に役立ちました。

4.これから受験される方へのアドバイス

まず勉強の習慣をつけることが大事だと思います。勉強の時間を捻出することはどなたにとっても一苦労ですが毎日少しずつでも続けることが必要だと思います。私の場合は精読用英文、単語集、小テストなどの教材を地道にこなしたことが合格に結び付いたのだろうと思います。2つめは皆さんおっしゃいますが、あきらめないことです。試験勉強の最中にはモチベーションが下がりやめたくなったりすることもあるかもしれませんが、とにかくあきらめないことです。そういう状況を乗り越えて地道に努力すれば必ず良いことがあるはずです。私も合格するまで頑張ろうと思っていました。ただ本当に調子の出ないときは休むことも必要だと思います。

5.富士のよかったところ

まず先生方がとても素晴らしく授業のクォリティが非常に高い所です。授業が毎回とても楽しみでした。
教材のレベルは高いですがやりがいがあります。私は知念先生はじめ山中先生、岩淵先生にお世話になりましたが、どんな質問でも理解できるまで教えてくださり、とてもありがたかったです。
また毎回授業で小テストがあるので試験に慣れるのに非常に役立ちました。
2つめはスタッフの皆さんがとても親切なところです。
受付や事務の業務でお忙しいなか、よく励ましのお言葉をいただきました。
3つめは少人数制のため生徒同士の距離が近く仲間がたくさんできます。
同じ目標を持つ友人がいることはとてもいいものです。
富士アカデミーで親しくさせていただいた友人の励ましの言葉やアドバイスも合格への大きな原動力となりました。