通訳ガイド当校合格者岡野 太郎さん
2008年度通訳ガイド試験当校合格者

<自己紹介>

通訳案内士という資格を知ったのは富士に通い始めるほんの10日程度前のことでした。旧友の赤堀と会った際に、会社を作るぞ!構想が始まり、秋口頃から新規ビジネスの企画を練り始めました。インバウンド関連で行こうと決まったのが11月頃。来日外国人に対するビジネスアイディアを考えていた折、赤堀から「外国人に対して有料でガイドサービスをする場合には国家資格が必要」と聞き、初めてこの資格を知りました。赤堀が「現場を知るためにも、その資格取っちゃおうかと思って」と言ったので、「じゃあボクも行きますか」と軽い気持ちで企画に乗りました。用意の良い赤堀は予備校の存在(つまり富士です)も確認しており、こちらもお気楽に「じゃあ、そっちも行っときますか」と相乗り。翌週には12月生として大学以来久しぶりに赤堀と富士で机を並べていたというわけです。高校時代にはアメリカに留学し、社会人になってからも外資系のコンサルティング会社で働いていたので外国人の同僚、上司も多く、シンガポール、イギリス、アメリカなど英語圏での勤務も長かったので英語はどちらかというと得意でした。但し通訳案内士の試験は日本文化に関するものが主。それらの勉強をするのが大変でもあり、また楽しくもありました。どちらかというと日本史や地理の勉強の方が大変でしたが、勉強してみると日常生活の中でも知見が広がります。単なる試験勉強というだけでなく、とても実のある勉強でした。

1.1次試験英語対策

ガイド試験では読解、翻訳、単語、英作文能力が試されます。中でも日本文化にフォーカスした内容には重点が置かれています。点数を確実に取るためには正確に理解し、翻訳する能力が必要ですので単語力がとにかく重要です。そこで、基礎的な語彙力は青い本(必ず出る!必修単語・熟語集)、日本文化に関する単語力は赤い本(英語通訳ガイド試験必修単語集)をメインに暗記しました。両者とも毎回の授業で単語テストをやっていただけるので励みになりました。また、毎日The Japan TimesのWeb版を読んで単語を文章の中で定着させるようにしました。NHKの英語ニュースのPodCastも良く聞いていました。時事英単語を苦労なく覚えることができます。英文和訳は毎回の授業の小テストで正確に、かつ抜けがないように訳す練習ができました。ここでは意外に漢字が書けない弱点が露呈!意味は解っていても漢字が思い出せない時の対処法(別の言い方を探す、空けておいて思い出すのを待つ)などは小テストで培われた気がします。和文の英訳も小テストが良かったと思います。訳し方にはかなりバリエーションがあるものの、採点でExcellentがもらえるように!との動機も手伝って無難で、最も安全な訳を書く習慣づけができました。

2.1次試験社会科対策

英語と比べて苦労したのが社会系、特に地理と歴史です。最初は「ちょっとやれば出来るだろう」くらいに考えていましたが、そんなに甘くはありません。通訳案内士試験の概要を良く調べてみると解るように、大学入試程度の知識は求められます。更に図版を使った出題も多いので暗記しなければならない量がかなりあるのです。ともすると「もうちょっとしてからでいいや」と思ってしまうこの嫌な科目を、「やらなきゃ」と思わせてくれるのが授業です。そんなに授業数は多くはありませんが、プレッシャーを与えてくれ、動機付けをする良いきっかけになりました。 歴史は文化史のウェートが高いのでそちらを先に勉強するようにしました。また、興味が沸きやすい現代史を途中に入れて気分転換をはかりました。ビジュアルで楽しく覚えられるように大河や「その時!」などは良く見ましたね。 地理も暗記地獄です。ですので飽きないように国内の世界遺産の写真集なども見てポイントをビジュアルで押さえました。

3.2次試験対策

日本の事象についてとにかく説明できるように練習しました。赤い本をパラパラめくって、とまったところを説明してみるとか、家内に「なんか聞いて」とお願いして説明してみました。例文を暗記する方もいらっしゃいますが、自分のアレンジが効かなくなってしまうし、詰まったら終わりなのでオススメできません。ポイントになる単語だけ押さえるようにして勉強しました。富士の授業では模擬面接のようなことをやっていただいたので、説明しにくいアイテムでも、なんとか知っている範囲で説明する能力を養えたような気がします。

4.これから受験される方へのアドバイス

この試験は英語に関しては全体に日本文化をどう訳すか、という方向に振られており、近年とみにその傾向が強くなってきているようです。語学として英語を勉強すると辛くなってしまうので、2次対策を平行してできるようにする意味でも、英語ニュースを見るとかThe Japan Timesを読むとかして勉強すると楽しく勉強できます。 社会科も同様です。基本としての暗記は避けられませんが、最近は歴史モノがブームでテレビ番組なども多くありますし、地理なんかもクイズ番組やらバラエティが多いので、そういうモノを見ると記憶のアンカーが打ち込めて、周辺の暗記を楽にしてくれます。全体に暗記が多く、辛い勉強になってしまいがちなので、いかにラクに、楽しく勉強できるかの工夫をしてみてください。 大変ではありますが、英語の能力、教養もつきますし、合格した暁にはとても達成感の得られる、良い資格だと思います。是非チャレンジしてみてください。

5.富士のよかったところ

一人で勉強しているとどうしても緊張感がなくなったり、「来週から」、「明日から」的な甘えも出てしまいます。富士は少人数制で、授業でもかならずあてるようにしてくれてているので、勉強を強いる環境作りの点でオススメです。定期テストなども数ヶ月に一度あり、勉強のペースメーカーになります。アットホームな教室で友達もできると思いますので、「もう来月だね。ヤバいね。」などと仲間と話すだけでも気が晴れますよ。四ツ谷駅からも程近く、通いやすい学校なので無理なく続けられると思います。