通訳ガイド当校合格者今林 浩一郎さん
2009年度通訳ガイド試験当校合格者

<自己紹介>

私は、2008年度通訳案内士英語二次試験で不合格でしたが、2009年度は通訳案内士英語試験を二次試験から受験し、今年2月の発表で最終合格の栄誉に預かりました。
私の英語の遍歴に関してですが、私は、しばらく塾関係で英語講師として勤務した後に、ニューヨーク大学教育大学院に留学して英語教授法修士号を取得しました。その後、永住権を取得してカナダのバンクーバーで翻訳者として働きながら長年生活していた経緯もあり、アメリカの諸都市を含めた北米での生活経験は合計10年以上になります。その後、父親の病気等の理由もあり、日本に帰国し、再度、予備校等で英語講師として働いていましたが、今回の通訳案内士試験最終合格により、英検一級とTOEFL(CBT)267とともに、俗に言う英語資格三冠王を達成することができました。

1.1次試験英語対策

英検一級保持者でしたので、2008年度の英語一次試験は免除されました。しかしながら、敢えて言わせていただければ、通訳案内士英語一次試験の傾向は、英検一級の傾向とかなり異なる部分もあり、特に日本の文化や歴史に関する特殊な単語や表現も勉強しなければならないので、英検一級保持者は有利だと感じました(もっとも、試験対策は受験者に通訳ガイドとして必須の知識や能力を身に着ける良い機会にはなると思います)。

2.1次試験社会科対策

社会科科目は、時に受験者泣かせです。高校レベルの教科書や参考書には出ていない歴史や地理の難問が毎年必ず出題されるからです。しかしながら、合格点をクリアすれば十分なのですから、受験者は難問を解答できなくても合格できると思います。また、合格ラインとして一応60%程度の得点が設定されていますが、各年の試験難易度に応じて合格ラインも変化し、難問の多い年には多くの受験者も得点できていないと考える方が自然です。そこで、対策としては、定評のある高校の地理・歴史教科書に出ている基本的事項を確実に押さえることで十分です。
なお、一般常識試験対策としては、普段から新聞で重要時事問題等に目を通しておいた方がいいでしょう(完読するのは大変ですが、「日本の論点」や「知恵蔵」も役立つと思います)。なお、社会科科目の準備に不安がある方は、富士通訳ガイドアカデミーの「社会科短期集中コース」を受講されるのが良いと思います。

3.2次試験対策

私は、2008年度の歴史試験の難易度が高く、自己採点の結果が43点だったために不合格を確信しましたが、発表を見ると幸運にも合格していました。とはいえ、不合格を確信していたために二次試験対策に着手しておらず、富士通訳アカデミーでBaxter先生らの2次試験対策指導等を受けはしたものの、残念ながら不合格でした。とはいえ、富士通訳アカデミーの二次試験対策を担当しているネイティブの先生方は親切であり、問題点も適切に指摘していただけたので、受講して良かったと思います。教訓としては、自分で勝手に不合格を決めないで一次試験合格を前提に二次試験の準備を進めていくことの重要性です。私の気付いたこととして、多くの受験者が二次試験対策として知識に偏重し過ぎているのではないかということです。すなわち、日本文化や歴史の予想論点についての模範解答例文を丸暗記して試験官の質問があると記憶した例文をスラスラと棒解答することで合格できると信じてしまうことです。筆記試験ならば、完璧に棒解答すれば満点でしょう。私も、2008年度の二次試験ではジャパンタイムズ発行の「英語で語る日本事情」を暗記するほど練習して知識の豊富さを印象付ける解答しました。しかしながら、試験官の受けた印象はあまり良くなかったようです。ここで注意しなければならないのは、二次試験は、日本の歴史と文化に関する口頭での知識試験ではなく、人間と人間とのコミュニケーションを基本とした試験だということです。だから、友好的な雰囲気を創出し、会話の流れを重視した解答に心掛けるべきだと感じました。つまり、いくら知識の豊富さを誇示しても、二次試験の要求する基準を満たさないということです。したがって、二次試験対策としては、日本の文化や歴史の知識の解答への折り込みは必要最小限にして、友好的な雰囲気を保ち、会話のスムーズな流れを重視した解答を心掛けることがよいと考えます。そこで、富士通訳アカデミーの二次試験対策を担当しているネイティブの先生方を外国人観光客に見立てて、友好的な雰囲気とスムーズな会話の流れを保ちながら練習するのは有効な練習となると思います。

4.これから受験される方へのアドバイス

二次試験の試験官とは相性もあり、相性が良くないと不利になることもあり得ます。しかしながら、目標が多種多様な外国人観光客に対応する通訳ガイドである以上、相性を克服するのも通訳ガイドの適性や能力であるはずです。
また、富士通訳アカデミーの講座を何でもできるだけたくさん受講すれば合格すると考えるのではなく、自分の弱点や必要を考慮したうえ、自分に何が最も必要かを考え、受講すべき講座を決めましょう。
富士通訳アカデミーの食卓上にある美味な料理は多くても、実際に食べられる料理には限りがあるからです。

5.富士のよかったところ

もし通訳案内士英語一次試験から受験されるのでしたら、的確な過去の出題傾向分析と試験対策は不可欠です。
この点、過去の通訳案内士英語一次試験の的確な出題傾向分析と試験対策を受験者に提供する富士通訳ガイドアカデミーの対策講座の受講は、確実に受験者の労力を軽減し、受験者が勉強に専念することを可能にしてくれると思います。