通訳ガイド当校合格者三宅幸枝さん
2014年度通訳ガイド試験当校合格者

<自己紹介>

私は、海外経験も無く、主婦と主に自宅の英語教室の運営をしながら、学習してきました。そんな私がなぜ、通訳ガイドになろうと思ったかというと、夫の海外出張が多く、欧米のお宅に招待され、そのお礼にお客様を自宅に迎えておもてなしをしてきました。約30年間です。それで、いろいろ勉強しているうちに、きちっと日本の良い所を発信できるようになりたいと思い、本を読み調べていく中で、通訳ガイドの存在を知り、いつか自分もガイドになってプロとして世界のことを理解し、日本の文化を一人でも多くの方に理解していただく貢献ができればと考えるようになりました。
しかし、実際は家事と仕事の間に学習するのは至難のわざでした。

1.1次試験英語対策

単語は全部単語カードに書き、1単語2秒ルールでストップウォッチで覚える方法でストックしておきました。この方法は今でも、中高生に使っています。リズムに乗ってくり返しどこでも覚えられ、12年前に作ったこのカードはまだたいせつにとってあります。単語を漠然と覚えるのではなく、秒数を書くことで数値化していきました。時事単語集はとても役に立ちました。
過去問20年分をやり、この単語集をもとに出された以外も関連した単語をノートに書いて覚えていきました。例えば、すしネタが出れば出題された以外も全部書いて覚えるようにしました。本番のテストでそれが役に立ちました。スペルもしっかり覚えていましたが、まさかのマークシートでした。質問数は増えましたが、ここはパーフェクトの自信があります。
精読用英文もただ訳すのではなく、S.V.O.C構造でとらえなければいけないと思い、難解な文章題の演習をたくさん読みました。読むことがどんどん楽しくなり、本文の訳が終わると10回以上音読して重要と思われる構文は、自分の言葉になるまで繰り返して覚えました。

2.1次試験社会科対策

地理は、旅行会社のパンフレットを集めました。以前は7年間、中学生向けに英会話を教える講師をしており、その教室に向かう途中で出来る限り多くのパンフレットを集めました。日本全土の白地図を拡大コピーしてふすま一枚分くらいにして、家の壁に張り、その上から、パンフレットを切り抜き、日本中の観光地を写真を見ただけで場所や特色が言えるようにしました。そして、山や川や温泉地の名まえとともに覚えながら貼っていきました。日本中旅行をしているようで楽しかったです。
歴史は、もともと得意科目でしたが、過去問をやると、仏教美術や浮世絵などあまり主流でないものも出題され、自分で流れを追うように、ノートをつくりました。また、歴史関連のテレビ番組は、必ずメモをとって、見て、資料を作りました。
一般常識は苦手でしたが、毎日ニュースを見て、新聞を読み、理解できない事柄は辞書やネットで調べて、こんなこまかなことまで、と自分で思うようなところも興味を持って調べ、自分のファイルにしました。この受験がなかったら、狭い視野ですんでいたかもしれません。おかげで社会全体に視野を広げることができました。

3.2次試験対策

1次試験の合格発表の際、自己採点の結果、一般常識が60点にとどかなかったので、すでに合格はあきらめていました。
それで、16日(日)の朝、郵便ポストに朝刊と共に入っていた封筒を開けて驚きました。まさかの合格のお知らせだったのです。なんにも準備していませんでした。すぐにこちらに電話をして、2次試験対策が可能なクラスを2クラス予約しました。
自分で今までやってきたもので、プレゼンで聞かれそうな題材を50くらいにしぼり、A4 1~2枚にまとめ、夫にストップウォッチを持って聞いてもらいアドバイスを受けました。
こちらのクラスで一番本番で役に立ったのは「アイコンタクトを忘れないこと」と「スマイルがすべて」と言われたことです。
何を聞かれても、この二つを肝に銘じて、感じよく丁寧に答えようとしました。

4.これから受験される方へのアドバイス

後輩の皆様に伝えたいのは、Never give up!です。諦めなければきっと合格できます。
それから、これはどうしても知念先生に感謝の言葉を伝えたくて、ここに書かせていただきます。確か12年前の最初の授業で、先生が「最近こういう本を読みました。それは、「人生の最後を迎えた人々に『あなたの一番心残りになることは何ですか?』と聞いたら、多くの人々が『子育てはそれだけですばらしいことだけど、もう一つ何かやっておけばよかった』と後悔しているということが書かれていたのです。」とおっしゃったのです。私は、この言葉がどうしても頭から離れませんでした。どうしても、たった一度の人生、死ぬときは「ああ、いい人生だった」といいたいと思いました。
家事と仕事と?勉強は至難のわざでしたが、この先生の言葉がいつも私の心の支えとなり、がんばることができました。先生に出会わなければ、今の私の人生は別の物になっていたでしょう。これからもこの一言を心に私なりに精進してまいります。 直接このことをお伝えできなかったので、紙面をおかりして、お礼を言わせていただきましたことをお許し下さい。
これからも、お体をご自愛くださって、いっそうの御指導のほどをよろしくお願い申し上げます。

5.富士のよかったところ

事務局の方がとても親切丁寧に対応してくださいました。
2013年の11月に1次試験の一般常識以外を合格しました。それまで、12年位前にこちらにお世話になり、こつこつとほぼ独学で勉強してきた上での結果でした。それでこれは千載一遇のチャンスと絶対に合格したいと思い、こちらに突然お電話をしました。受付の方がとても感じよく「それは努力なさったのですね。おめでとうございます。」とおっしゃって古い在籍名簿をたぶんPCで検索し、見つけてくださいました。12年前は家の事情で、途中で授業を受けられなくなりました。でも、諦めきれず、ようやく環境が整って受験に臨みました。クラス受講の詳しい説明がありました。それから、セミナー(社会科:一般常識)に2回通いましたが、いつも感じのよい対応でした。友達もいなくても、久しぶりの四谷のクラスはとても温かい雰囲気でした。
そして、2014年11月に一次の合格発表があり、まさかの合格を手にした時には、驚いて気が動転してしまいました。というのも、公開模試では、B判定でしたが、受験後、自己採点してみるとどうやっても60点には手が届かず無理だと思い、又やり直しだと思っていました。それで、もう少しできていたら、二次対策に申し込むつもりでしたが断念しました。それで、一次合格を手にしたのも、発表から3日ぐらいしてからで、日曜日でしたがすぐにこちらに電話をしました。
「どうしましょう。二次対策は全くやってないのです。あと3週間もありませんし」そうすると、落着いた電話の声で「一次試験が受かったのですから自分で、出題されそうなところを2分以内のプレゼンにまとめてみて下さい。」と言われました。それで、夫に手伝ってもらい、ストップウォッチを持って聞いてもらいなるべくわかりやすく伝える練習をしました。
そして、直前対策も2回しか受講可能なクラスがないということで、そこを予約していただきました。
実際に授業の前など受付時に具体的なアドバイスに励まされました。
まとめると、事務局の対応が丁寧で、生徒の立場になって温かく接していただけるということは、このアカデミー全体がそういう態度であると思います。私のような一人でやってきたものにはほんとうに心強い世界でした。 でも、これからは人脈を作らなければいけないのだということを知りました。 これから、ここを足がかりに良い人脈を築けていけたらと願っています。