通訳ガイド当校合格者S・Tさん
2014年度通訳ガイド試験当校合格者

<自己紹介>

英米文学科に在籍していた大学生のころから、通訳案内士という仕事は気になっていました。某おケイコ雑誌を目にするたび、通訳ガイド学校の入学案内を読んで「いつかもっと英語が上手になったら通おう」と考えていたことを思いだします。父の仕事の関係で、5年ほど米国に住んだ経験がありましたが、外国の方に英語で堂々と何かを説明する自信はありませんでした。大学卒業後、私立高校の英語教諭や外資系の客室乗務職を経験しました。結婚を機に赴任先より帰国し、次のキャリアを考えていた際、たまたま2014年度からTOEIC840点以上で1次の英語が免除になることを知りました。さらに大学生の頃に使っていた手帳が出て来て、そこに「目標:通訳案内士の資格を取ること」と書いてあったことを発見し、今こそこの資格に挑戦すべきと一念発起し、勉強を始めました。そして、大学生の頃によく見ていた入学案内の学校こそ、富士通訳ガイドアカデミーでした。

1.1次試験英語対策

1次試験の英語はTOEIC840点以上にて免除、という制度を使い、免除となりました。

2.1次試験社会科対策

富士通訳ガイドアカデミーにてお世話になろうと思ったのですが、残念ながら気付いた時には授業のほぼ半分が終了していたので、自力での勉強となりましたが、かなり大変でした...。今考えても遅すぎるスタートですが、7月から勉強を始めました。

【地理】
7月...白地図で都道府県と県庁所在地、そして名所を覚えていきました。
8月...旅行会社のパンフレットやインターネットで名所の写真を集め、自分でノートにまとめて視覚に訴えて記憶に焼きつけました。

【歴史】
7月...中学生用の歴史ノートを解くことと、日本史Bの教科書を読みました。
8月...時代ごとに自分なりに必要な情報をノートに書いてまとめました。

【一般教養】
7月...新聞ダイジェストを1年間分取り寄せ、端から端まで読み、重要だと思ったものは携帯のカメラで写真をひたすら撮っていきました。
8月...撮りためた新聞ダイジェストの内容を自分なりにノートにまとめました。

3.2次試験対策

1次試験の時のように出足が遅れないようにと、富士通訳ガイドアカデミーに通って2次試験対策をしました。

【9月と10月】
富士通訳ガイドアカデミーの2次試験対策コースで知識を貯め、またプレゼンテーションの仕方を学びました。プレゼンテーション時間として与えられた「2分」という時間の感覚をつかめたのもこの講座のおかげだと思います。この2カ月は授業について行くので精いっぱいでした。

【11月】
無事に1次試験合格が分かってから、2次試験の直前対策講座を富士通訳ガイドアカデミーにて受講し、そこで最終的なイメージトレーニングをしました。それ以外では、授業で扱ったトピックに加えて、図書館で通訳ガイド関係の本を借りてきてトピックになりそうなものをどんどんピックアップしてお題を増やしていきました。それと同時に、そのお題に関しての情報を調べて蓄積していきました。試験2週間前からは、その知識のアウトプットに努めました。家族に付き合ってもらい、何でも良いので質問してもらいました。通訳案内士に関することに限らず多方面からの質問を出してもらうことで、どんな事を聞かれても大丈夫だという度胸を身につけました。最終的に、トピックは100個以上になりました。

4.これから受験される方へのアドバイス

富士通訳ガイドアカデミーのおかげで、なんとかこのたび合格を頂けましたが、もっと早く試験対策をすればよかったのにと悔やまれます。日本人だからといっても知らないことはたくさんあり、またその知識を自分のものにして語れるようになるには時間と練習が必要だと痛感しました。とはいっても勉強は苦しいものではなく私は知識欲を刺激されました。その点でも、時間が充分にあったらもっと理解を深められたのにと思います。
また、試験が近づくと少なからず誰でも自信喪失して不安になると思いますが、それもまた知識量と自信は比例すると考えますので、充分な準備と時間が合格へ近付くキーポイントだと思います。合格後、新人研修にも参加しましたが、その時ほど富士通訳ガイドアカデミーで勉強をしておいてよかったと思った時はありません。試験の為以上に実際に使うことを意識して勉強をしておくと、勉強に対するモチベーションも上がるかなと思います。

5.富士のよかったところ

通訳案内士試験の学校として長い歴史があるにもかかわらず、少数尖鋭のスタッフで運営されており、何かご相談したときはすぐにお返事や的確なアドバイスを頂戴でき、とても安心できました。また先生方の言葉で特にハッとさせられたのが「この試験は就職面接である」というものです。英検やTOEICとは違い、試験官は面接官であり、通訳案内士としての素養を見ようとされているのだから、自分本位の話をするのではなく相手に興味を持ってもらえるように話すこと、と教えて頂きました。試験官はボランティアで私たちの話を聞いてくれるわけではない、もっと言えば、あなたは既に通訳案内士であるつもりで試験官を外国のお客様だと思って話すように、と教えて下さいました。文章にするのは簡単ですが、その姿勢でもってプレゼンテーションをするのには練習が必要でした。しかしその意識で勉強を進められた3ヶ月間は本当に身になる学びができました。その点で、勉強の場を与えて下さるだけでなく、実際に使える力をつけて下さる学校だと感じました。