通訳ガイド当校合格者上倉多恵さん
2015年度通訳ガイド試験当校合格者

<自己紹介>

大学在学中は英語学科に所属し、三年時には交換留学の制度を利用して、アメリカに1年弱留学しました。卒業後は、イギリスの大学院に進学しましたので、ある程度のコミュニケーションを図る英語力はありました。しかしながら、海外の友人たちが来日した際に、一緒に観光に回ってみると、私自身あまりにも説明できないことが多く、ガイドブックを持っている彼らのほうが詳しいようなことも多々あり、日本文化や歴史に対する知識やボキャブラリーの不足を痛感しました。このような状況を改善したいと思っていた矢先に、通訳案内士という資格があることを知り、この度の受験に至りました。

1.1次試験英語対策

英検1級を取得していたため、免除となりました。TOEIC840点以上でも、免除となるようなので、一番攻略しやすい英語の試験を受験するという方法も1つの手かと思います。

2.1次試験社会科対策

3.2次試験対策

1次試験に100%落ちたと思っていたので、1次の合格発表まで2次対策を何もしていませんでした。インターネット上での合否発表の確認すらせず、発表の数日後に届いた封筒を開けてみると、まさかの合格の二文字がありました。この時点で、二次試験までの時間は3週間程しかなかったと思います。  残り3週間で、インプットもアウトプットも、できる限り多く行うよう努めました。まずは、インプットですが、とにかく本を買い集め、可能な限り知識をつけ、関連するボキャブラリーを覚えるようにしました。本の原文を丸暗記する時間はないので、1つのトピックに関し、話のポイントとなる点を2つくらいずつ、言えるように準備しました。使用した本は、下記の通りです。



アウトプットに関しては、1人で取り組むことが難しいため、富士通訳ガイドアカデミーの「通訳ガイド2次試験直前セミナー」に申し込み、計4回受講しました。試験本番と同じ形式で模擬面接を行っていただけるので、とてもためになりました。また、各々のトピックに関し、2分間にまとめたスピーチ原稿を作成して、知り合いのネイティブの方に添削してもらいました。
添削後は、書いた内容に対して、質問をしてもらうようにしました。

4.これから受験される方へのアドバイス

1次試験の出来がどうであっても、1次試験が終わり次第、その結果を待たずすぐに、2次試験の対策に取り組む必要があるように思います。合格基準は6~7割とありますが、場合によっては、基準が変わることもあるようです。
私の場合、地理の試験の出来が悪く、まさか1次に通るとは思っていなかったため、合否が分かってから、急遽、2次対策に取り組むことになりました。その結果、試験までの3週間は、かなりのハードスケジュールとなり、最後の1週間は、食事も満足に取れないくらい疲労しました。このような事態を避けるためにも、1次試験が終わり次第、余裕を持って2次対策に取り組まれてください。1次の合否がどちらであっても、無駄になるということはないと思います。

5.富士のよかったところ

2次試験対策で利用させていただきましたが、一番良かったことは、試験本番と同じような形式にて模擬面接を行っていただけたことです。面接は主に、2つのパートに分かれており、1つは通訳で、もう1つはプレゼンテーションとその内容に伴うQ&Aです。通訳のパートでは、日本文が読み上げられ、それをメモした上で訳すのですが、例えメモを取り損ねたとしても、例えその文における重要な単語が分からないとしても、とにかく、日本文が読み終えられた時点で、考えた英文を話さなければなりません。また、プレゼンのパートでも、30秒以内に、与えられた3つのトピックから1つを選び、且つ、内容の構成を考えなければならず、例え精通しているトピックがなくても、例え30秒間で構成がまとめられなくても、30秒後には、プレゼンを始める必要があります。これらのことに自分1人で取り組むのは、なかなか難しく、富士アカデミーの対策講座にて、「やめ」「スタート」と半ば強制的に促される環境を作ってもらえたことで、限られた時間内で、どうにか考えをまとめ、何かしら話すという訓練ができたように思います。
2次試験では、ゆっくり考えるような時間はほぼないので、短い時間内で対応していくことに慣れておかないと、試験本番で慌ててしまったり、何も話せないという事態に陥ってしまったりするように思います。
試験本番の流れを何度か体験しておくことで、落ち着いて受けられるようになると思いますので、富士アカデミーの2次試験対策を受講されることをお勧め致します。