通訳ガイド当校合格者竹田侑加さん
2016年度通訳ガイド試験当校合格者

<自己紹介>

私の場合は英語ではなく韓国語での受験です。学生時代から韓国語を学んできて、韓国語の検定試験とともに通訳ガイド試験の存在を知り、いつかは受験したいと以前から考えていました。韓国語で日本について説明したいという思いはあったのですが、難しい試験なので、なかなか受験を決められなかったのです。が、実際に通訳ガイド試験に合格した方に会う機会が多々あり、このような出会いが私に通訳ガイド試験受験を決めさせるポイントになりました。なぜなら私が出会った通訳ガイドの方々は未来に対して夢や希望を持って生き生きとしていたからです。そのような方々を実際に見て、もともとあった思いと人との出会いがあり、本格的に受験を決めました。

1.1次試験英語対策

1次試験外国語(私の場合は韓国語)は、他の試験(韓国語能力試験6級)に合格したので免除されました。

2.1次試験社会科対策

歴史と一般常識は、前回の試験で合格したので、今回は免除されました。
私は通学ではなく通信で受講しました。通信では自学自習なのですが、DVDで授業のようすを見ながら教材に取りくみ、何度もくり返して見ることができるという利点がありました。
地理の勉強そのものは、DVDの中で先生方が説明された地名や用語に下線をひいたり、自分で白地図を作るというごくごく一般的な受験勉強で使われる方法をとりました。またTVでの旅番組や歴史物の番組、寺社仏閣を扱った番組を見たり、旅行のガイドブックで有名な観光地や世界遺産、ジオパークなどを確認したりしました。単に用語だけで覚えるより写真や映像を見ながらだと覚えるスピードが速かったです。
また、社会科の三科目をバラバラのものだと考えず、すべて関連づけると速く覚えられました。例えば世界遺産は歴史だけでなく一般常識にも地理にも登場します。したがって物事に対して歴史的観点ばかりでなく、地理、一般常識の観点からも、知識を得るべく、ネットで調べたり旅行のガイドブックで調べたりして、自分なりにファイリングしていきました。面倒くさがらずに幅広い知識を得ることが大切でした。
現実に、このような地道な作業は1次試験ばかりでなく、2次試験でもたいへん役に立ちました。

3.2次試験対策

最初は2次試験対策の講座を受講せずに試験に臨もうかと思ったのですが、勉強をいざ始めると、範囲がぼう大すぎて何から手をつけていいかわからなくなってしまい、2次試験対策コースの受講を決めました。2次試験対策の教材はすべて英語で書かれていますので、英語以外での外国語での受験者は自分が受験する外国語に翻訳するという作業が必要ですが、それでもどの教材も要点がコンパクトにまとめられていて役に立ちました。そして翻訳しているうちに気がついたことですが、通訳もプレゼンテーションも難しい表現やこった言いまわしは必要ないようです。それよりは平易な言葉で相手にきちんと伝わるように話すことが大切なようです。
【通訳対策】
教材の日本文をテープに録音し、外国語でレスポンスするという地道な勉強が一番効果がありました。ほかにも日本語のニュースの音声を聞きながら外国語でレスポンスするという練習も行ないました。
【プレゼンテーション対策】
まずは教材をしっかり読みこんで覚えることです。そして「試験官2名を日本のことを知らない観光客と見立てる」ということなので、教材で出てくる事柄はもちろん、日本を代表するような事柄で、自分の受験外国語を使用している国の人や物と関連するエピソードがあればいっしょに覚えておくとプレゼンテーションで役に立ちます。例えば「お寿司」がプレゼンテーションのテーマだとして「あなたの国の○○(歴史上の人物や有名人)はお寿司が大好きで、日本に来たら必ずお寿司を食べて帰ったんですよ」といったようなエピソードがあれば、プレゼンテーションに加えることができます。プレゼンテーションはどうやら「自分の言葉で話す」ということが大切なようです。
プレゼンテーション時も、その後の質疑応答も、言葉にとぎれそうになったら「ええと」「それでですね」「何て言うんだっけ」など「つなぎ」に使う言葉を入れて、だまってしまわないことも大切なようです。

4.これから受験される方へのアドバイス

試験の範囲が広いので、当然勉強しておく内容も多いです。しかし通勤や通学の電車やバスの中、あるいは家事と家事の間、晩ごはんから寝るまでの間など、一日のうちのいわゆる「スキ間時間」を活用して勉強すれば、知らず知らずのうちに習慣化されます。そのような地道な勉強が一番効率がよかったです。 そして何よりも大切なことは「あきらめないこと」です。勉強の内容の多さから心が折れてしまいそうになったり、なかなか覚えられず苦悩する日もあるかと思います。しかしやめてしまえば楽になるかも知れませんが、そこでおしまいです。「あきらめない」という強い意志があれば、時間はかかるかも知れませんが、合格する日はやがてやって来ます。

5.富士のよかったところ

・教材はテーマごとに要点がまとまっていてわかりやすい。
・通信の場合はDVDで授業の様子がよくわかり、またくり返して見ることができる。
・富士通訳ガイドアカデミーに直接電話すると、電話に出てくれるスタッフのみなさんが親切かつ丁寧に対応してくれる。