通訳ガイド当校合格者遠藤信也さん
2017年度通訳ガイド試験当校合格者

<自己紹介>

私は、昨年2017年の2月(誕生月)に、長年勤めた外資系企業を定年退職しました。定年退職後は「好きな英語を活かして有意義な生活を楽しく送りたい」との思いがあり、通訳案内士にチャレンジしてみようと、2017年度通訳ガイド4月開講コース(月曜午前クラス)を受講することにしました。私は海外駐在や海外留学の経験は全くないので「英語遍歴」と言えるほどのものはありません。仕事で欧米へ短期間の出張があるくらいでした。大学(経済学部)を卒業後、英語を活かせる外資系の企業で働きながら英語力を現場で高めていきました。定年退職直前に所属した部門では、直属の上司がイタリア人だったので、日常会話や会議、レポートの提出、プレゼン等は、すべて英語で業務をしていました。TOEICは在勤中に1次試験の英語が免除になるスコアは取りました。

1.1次試験英語対策

1次の英語試験がTOEICで免除でしたので、富士通訳ガイドアカデミーの週一の授業の受講(予習と復習)以外は特に英語の勉強はしませんでした。そのかわり8月20日の1次試験の日までの期間、社会科3科目に集中して勉強をやりました。

2.1次試験社会科対策

私の社会科3科目の攻略法は、以下になります。

地理:私の地理試験対策のキーワードは「Visualize」でした。授業で習った重要な観光地、名所、旧跡は、ほとんどすべてスマートフォン、iPad、ノートパソコンのいずれかで写真や動画をチェックしました。活字だけよりビジュアルで見たほうが忘れないと思い、できるだけ画像で見るようにしました。なによりも、そうした方が楽しく勉強できたのが良かったと思います。“TSUTAYA”に行って世界遺産のDVDを10枚ほどレンタルして見たりもしました。富士通訳ガイドアカデミーのテキストの勉強で頭が疲れた時に、気分転換としてDVDを見たのは、インプットの勉強時間を効率良く使えて良かったと思います。同様にテレビ番組も数多くの番組を録画して試験対策に活用しました。「空から見る日本」や「ブラタモリ」などの地理対策番組と日本史対策の番組の両方を合わせると1週間に約20番組ほど有りましたが、毎週その中から1次試験に重要だと思われる番組を選び、それらを録画して見ていました。富士通訳ガイドアカデミーのテキスト以外に使用して良かったものとしてお勧めできるのはJTB総合研究所の「地理検定問題集」と「すぐに役立つ国内旅行地理ベーシック300+α」です。私は問題集の3級と4級(2015~2016年)をやりました。これらの書籍は基礎固めに役立ちました。

日本歴史:日本歴史対策は、知念先生から「試験問題の8割は山川出版の教科書から出ます」と授業で言われましたので、山川の教科書と富士通訳ガイドアカデミーのテキストと過去問だけをやりました。日本史のテキストは大変よくまとまっていて良かったです。写真集のテキストも大変良かったと思います。写真集のテキストを見て初めのうちは、どの仏像もどれもこれも似たように見えるので覚えるのに苦労しましたが、仏像、神社・仏閣の写真を見て瞬間的にそれが何かがすぐに言えるようになるまでトレーニングをしました。過去問は過去5年分、間隔をあけて4回繰り返してやりました。2回目以降の自己採点は、すべてほぼ満点に近いスコアでしたので、この繰り返しの勉強は、本番試験前に自信がつき良かったと思います。

一般常識:一般常識対策は「観光白書」と富士通訳ガイドアカデミーのテキストを中心に勉強をしました。「観光白書」に関する問題は、どのような問題が出ても、すべて正解ができるように心がけて熟読をしました。特にインバウンド関連のデータ、グラフ、数字は必ず出題されると思ったので確実に覚えるように「観光白書」を何度も熟読しました。民間の検定試験で「インバウンド実務主任者認定試験」(主催:一般財団法人全日本情報学習振興協会)があるのを試験直前に知りました。このホームページにサンプル試験問題が出ていたので「観光白書」対策として、このサンプル試験問題をやりました。

3.2次試験対策

私の2次試験攻略法のキーワードは「音読」でした。
2次試験の1ヵ月前は「音読」のやり過ぎで喉が痛くなりましたので、のど飴が必須でした。
プレゼン対策は、口述試験で特に重要と思われるテーマを自分で約70項目を選んで2分間のプレゼン用の原稿を作成しました。富士通訳ガイドアカデミーの「日本文化・日本事象英文説明テキスト」は内容が良くまとまっていて良かったです。
2次のプレゼンで言い易い、やさしい口語体に作成し直す資料として活用しました。
2次試験直前の2週間前にはテーマを更に30項目に絞り込んで、自然に口からプレゼンの内容が出てくるようになるまで音読を繰り返しました。富士通訳ガイドアカデミーのホームページに、先輩方の「2次レポート」がありますが、過去3年分のレポートを読みました。2次面接試験の参考になり良かったです。

4.これから受験される方へのアドバイス

私は幸いにも昨年の4月から勉強を始めて約8カ月間の試験勉強で無事に一度の受験で合格することができました。ラッキーな面も確かにありましたが、基本的にはかなりの時間を試験勉強に費やしたのも事実です。一日最低6時間は勉強をしたと思います。8カ月間の勉強の継続は、本当に大変でしたが、英語も社会3科目も好きな科目なので、大変ではありましたが辛いとは思いませんでした。ただしモチベーションが下がることはありました。その時は、やはり気分転換が大切だと思います。私はモチベーションが下がってきた時には、通訳試験に関係がある場所へ気分転換しに行きました。例えば、両国駅近くにある「すみだ北斎美術館」へ北斎の浮世絵を見に行ったり、国立劇場へ歌舞伎を観に行ったりしました。気分転換にも試験勉強にもなる様な場所へ行くことをお勧めします。

5.富士のよかったところ

・もし富士アカデミーの授業を受けずに、独学だけであれば短い期間で一度の受験での合格は絶対にできなかったと思います。知念先生の丁寧な説明でユーモアのある授業は楽しく拝聴しました。受講した講義を撮ったDVDを借りて復習できるのも非常に良かったと思います。(PCでもインターネット上で見ることができます)
・社会科3科目のテキストは、非常に良くまとまっていて大変役立ちました。
・「2次試験直前のセミナー」の面接模擬試験は本番に向けて実践的トレーニングができたので本当に良かったと思います。この面接模擬試験に参加して練習したおかげで、実際の本番の2次試験では、ほとんど緊張することもなく2名の面接試験官に対して"Smile"を意識して試験を受けることができました。
・富士通訳ガイドアカデミーのアットホームな雰囲気も大変良かったです。これは事務局の女性3人の雰囲気や人柄によるものが大きいと思います。対応がとても速くて親切・丁寧で非常に良かったです。気持ち良く授業を受けることができました。いろいろ貴重なアドバイスも頂きましたので事務局の女性3人の方々には本当に感謝をしています。有難うございました。

最後に1年間、知念先生をはじめとする先生方ならびに事務局の方々には、本当にお世話になりました。
無事に合格ができたのも本当に皆さまのおかげです。有難うございました。改めて御礼を申し上げます。